5話 初依頼と初能力
「では、適性検査がてらに簡単な依頼を今から達成してもらいます」
「どのような?」
「サラマ平原周辺で薬草を5個とチビボチゴブリンを3体討伐です。それと、適性検査を兼ねていますのでお仲間を同伴させることはできません」
「わかりました」
「では、少々お待ちください」
「なぁジェーン、チビボチゴブリンってどんな魔物なんだ?」
「普通のゴブリンより1回りぐらい小さくて貧相な体つきで単独行動してるクセに戦闘意欲だけはある魔物だよ。がんばれば子どもでも勝てる」
「よく絶滅しないなぁ...しかも結構ひどい名前だし、オオイヌノフグリ並みに」
「繁殖力は高いのだよ」
(アリとかネズミみたいなものか)
「お待たせしました、発注書と薬草の見本と袋をお持ちしました」
「ありがとうございます」
「んじゃ、わたしはここで待ってるからね」
「あぁ、わかった」
ーーーーーサラマ平原ーーーーーー
「よし!誰もいないな」
(来い!)
ポンッという軽い音と同時に左手にノート、右手にペンが現れた。
「ほんとに出た!」
試しに[薬草]と書いてみる
「ポンッ」また軽い音がなり目の前に見本と同じ薬草が出てきた。
「うぉぉぉぉぉ!!すげぇぇぇぇ!」
もっと書いてみる
[薬草x4]
「ポンッ」目の前に4つの薬草が落ちて来た
どうやら複数個も出せるらしい、
これで薬草5個は終了だ。
そして能力の検証をしてるうちに分かったルールだ。
① 今の世界、前の世界どっちにも実在しないものは無理(どこ○もドアが出なかった)
②あまり大きいものは出せない(家とかクレーンとか出なかった)
③動物は出せない(むしろ出せたら怖い)
④書いたものに斜線を引くと引かれたものは消える
⑤一定時間俺から離れるとノートとペンは自動で消える(勝手に使われる心配がなくて安心!)
⑥最低限名前とカタチぐらい知らなきゃ出せない(パンの袋を留めるアレって書いても出なかった)
だいたいルールはこんな感じだろう
食パンの袋を留めるあれってバッグ・クロージャーって言うらしいです