2話 能力決めます
「あ、そうじゃ君には特殊魔法を決めてもらうのじゃが」
「特殊魔法?普通の魔法とは何か違うのか?」
そもそも普通の魔法もどんなのか知らんが
「便宜上、特殊魔法と呼んでいるが根本から違うのじゃ木を擦って火を起こすのと虫眼鏡で火を起こすぐらい違うんじゃ、それに能力は十人十色、人それぞれ違うのじゃ」
「本来は自分で能力を決めることなど不可能、じゃけど君には特殊魔法を何にするか、特別選ばせてやろうというわけじゃ」
「え?いいんですか、そんなこと」
「いいぞ」
老人は親指を立て、サムズアップした
(結構ノリ軽いな、この爺さん。まぁそんなことは置いといて...)
「うーん...」
かなり悩むなぁこれ、今後の生活に関わるしなぁ。
モチロン強い能力にするのは決定事項だが...そうだ!
「書いたものがなんでも出てくるノートください!」
「ほぉ、なかなかチートなものを選ぶのじゃな。まぁいいわい、それでいいのじゃな?」
「はい!あっ!そういえば言語とかは?」
「あぁその辺は大丈夫じゃよ、活語なら全て読み書きできるオールリンガルじゃ」
違う世界って聞かされてそこがかなり心配だったんだよなぁ
「あ!そうじゃ特殊魔法はあまり好印象でないし、そもそも知らない人の方が大多数だからその辺注意じゃよ。」
(そういうもんなのか?)
「異世界生活か...どういう生活になるか想像もつかないけど、ほのぼのとしたスローライフがいいなぁ」
そんなことを考えていると
「ほっほ、ワ■▲正⚫︎■ツイ...?────
「な...なんだ?身体が光に包まれてるぞ!?」
まるで柔らかく純白で大きな翼が自分を抱擁してるかの如く視界は真っ白だった
「よく分からないがもう異世界に飛ばされるって事か...?」
(会話の途中に飛ばされた気がするが大丈夫なのか?)
そんな一抹の不安抱き、俺は異世界に飛ばされた
────────────
「ど、どういうことじゃ...何が起きた!いったい...?」
そこには酷く狼藉した老人だけが残った