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PUSH!!  作者: 桃色 ぴんく。
12/20

―行動力の限界―

 俺と進藤が攻撃をし、優歩が回復をするという理想的なパーティのおかげで、旅はさくさくと進んで行った。しかし、時空の歪みの中の行動力にも限界があるようで、俺たち3人の足取りはだんだんと重くなっていった。

「なんか、歩くのがしんどくなってきた」

「すごい疲労感を感じる・・・」

この疲労感には、優歩のヒールの魔法も効かないようだった。

「早く次の記録ポイント来ないかなぁ・・・」

「ってことはまたボス倒さないとじゃないの?」

「いつでもシドに言えば記録できるとかだと楽なんだけど」

よくあるRPGのゲームなどは、いつでも好きな時にゲームを中断することも出来る。この冒険もそういうのだと楽なんだけどなぁ・・・と俺は考えていた。

 そんなことを思いながら、先に進むと、虹色に光る泉が見えた。

「わぁ・・・きれい・・・」




――――――勇生たちよ。この泉は【行動力の回復の泉】だ。泉の水を飲んで行くがいい。




「そうなんですか?よし、進藤も優歩も水を飲むぞ!」

「わかったー」

「教えてくれてありがとう、シドちゃん!」




 俺たちは泉の水を一口飲んだ。体にパワーがみなぎる感じがした。

「なんか体が軽くなったー!」

優歩がまた元気な声を出す。虹色に光る泉の水を飲んだだけで、足が軽く動かせるような気がした。




――――――行動力にも限界がある。今回はこの泉があったから良かったが、ない場合は一度元の世界に戻ることも大事だぞ。



「わかりました。今後は気をつけます」




 確かに、シドの言う通りだが、もしここに回復の泉がなかったとして、限界ギリギリまで戦い進んだとして、もう無理!と元の世界に戻ったとしたら、新たな記録ポイントがない限りは、前回の中ボスの後の記録ポイントからの再出発となるわけで、同じ道のりをまた進むのは二度手間のような気がして、出来る限り避けたいやり方だと俺は思ったのだった。

「よし。体も軽くなったし、次の記録ポイントまで頑張ろう」

俺は何としてでも次の記録ポイントで記録してから先へ進みたいと思っていたのだ。






 その後も、出て来るザコたちをなんなくやっつけて先に進んで行くと、鉄の扉で守られた部屋に辿り着いた。重そうな鉄の扉の向こうからは、なんとなく嫌な雰囲気が漂ってくる。

「・・・この扉の向こうにまた中ボスかな」

「そのような感じだわね」

「ここをクリアしないと、記録ポイントは出ないだろうし・・・行こうか」

「でも、扉は閉まってるんじゃないの?」

 確かに、この重そうな扉をどうやって開ければいいのか・・・と、思っていると、なんと扉が勝手に開きだしたのだ。



         ギィィィィ・・・・・




「開いたよ!お兄ちゃん!」

優歩が喜んで中に入って行く。

「あ!待て!お前は後からにし・・・」

「きゃああああああ!!!」

俺の声と同時に優歩の悲鳴が響き渡る。一体、何が起こったのか。足元に倒れてきた優歩の体がビリビリと痺れているようだった。

「これは・・・」

進藤が優歩の体を抱きかかえて起こそうとしている。俺は、剣を体の前に向け、慎重に進んでみた。




         ビリリリッ・・・!



「あっ・・・・」

俺の剣先に電気が走ったのを感じた。これは、バリアか・・・?俺は、進藤たちの元へと戻った。

「どうやらバリアが張られていて当たると電気ショックを受けるようだ」

「うう・・・」

ダメージを受けた優歩がぐったりとしている。

「優歩ちゃん、自分にヒールかけれる?」

進藤の問いかけに、優歩は頑張って手を伸ばし、ヒールの呪文を唱える。優歩の手の中に白い光の玉が浮かんだ。それを自分に向けて飛ばし、白い玉が優歩の体を包み込む。

「・・・あー、助かった」

優歩が元気を取り戻した。

「さて、このバリアの中をどうやって進むか、だな」

俺は目に見えないバリアを睨みつけた。バリアが見える方法があれば・・・

「わかんないけど、やってみる」

進藤が突然言い出したかと思うと、バリアがあると思われる方向に、フレイムの呪文を唱えた。

「あ!?」

進藤が唱えたフレイムの炎が、バリアと重なってバリバリと激しく燃え上がる。進藤があらゆる方向にフレイムの呪文を唱えたところ、バリバリという反応がない場所があることに気付いた。

「もしかして、この方向なら・・・」

「よし、ちょっと慎重に」

さっきみたいに俺が剣を前に突き出して、その方向へ足を踏み出す。剣先に電気が走ることはなかった。

「ここまでは来れそうだ」

俺は、進藤と優歩に近くに来るように指示をした。2歩ほど歩くと、また剣先に電気を感じた。

「ここはまっすぐ行けそうにない」

「わかった。また調べてみるね」

進藤がまたフレイムの呪文を唱え、先に進める場所がないか調べる。しかし、今度はもうバリアが途切れるポイントがないようだった。

「くそう、どうすれば」



『来たわね、まぬけな人間ども』



バリアの先に、魔女が現れた。こいつが、今度の中ボスか。バリアがあるせいで、剣で攻撃出来そうにない。どうすれば・・・

「フレイム!!!」

進藤が魔法を唱える。相手も魔女だ。進藤の魔法攻撃はそんなに効果がないようだった。俺は手が出せないし、優歩は回復しか出来ない。どうやってこいつを倒せばいいのか。



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