11
遅くなりました
さて、一ヶ月たちました。五月です。
あれから、クラスのみんなとはそれなりに打ち解けることが出来るようになってきたと思う。怜の人見知りは相変わらずだけど、男子とは仲良く出来ているみたい。女の子が群がってきちゃうと怖いみたいで、私のところに駆け寄ってくるけど。これも時間の問題かなって考えてる。
「おねえちゃーん!」
そんなことを考えてると、怜が案の定女の子達に追いかけられているらしい。半泣き状態で駆け寄ってきた。
はぁ~、怜かわいいわ~・・・。
ん?ブラコンだって?ブラコン上等!!だからいいんだよ。
「りょう、だいじょうぶだよ。おねえちゃんがいるからね」
「うん」
「皆ー!先生に注目!帰りの会をするから集まってねー」
もうそんな時間らしい。明美先生が集合の合図を出した。
「さようならをする前にお話がありまーす!なんと遠足に行くことになりました!皆に分かるように言うと、クラスの皆でお出かけします!ママはこのことを知っているから、ちゃんとお話してね!それと、お話しするときにこれを渡してね」
一人一人に渡されたのは、遠足に関する保護者宛の手紙だ。遠足の日時は今月末となっていた。
「なくしちゃうといけないから、今すぐかばんに入れてねー」
幼稚園のマークが入った小さいランドセルがあるので、それにしまう。
「皆しまったかなー?それでは皆さんさようなら」
「「「「さようなら!」」」」(クラス一同)
「二人とも帰るぞー」
今日の迎えは父のようだ。
両親そろって、私たちが幼稚園に入園してからどちらかが早く帰宅するようになり、これまで帰りの迎えで使用人が来たことなど一度もない。
「「はーい」」
ランドセルを背負って帽子をかぶり、先生に挨拶をして靴を履いた。
「はら、二人とも早く乗れ。ママが待ってるぞ」
「きょう、ままがいるの?」
「そうだよ。だから早く帰ろうな」
「うん!」
「凛音も早く乗れ、ほら」
「はーい」
怜の後に続いて車に乗り込む。
父はそれを確認して車に乗り、運転を開始した。
「パパ!あのね、きょう、せんせいがえんそく?だっけ?」
「えんそくであってるよ、りょう」
私は怜の話を聞きながらさりげなくフォローを入れる。
「えんそくにね、こんどいくっていってたの!」
「そうか~。良かったな二人とも。家に帰ったらママにも教えてやらないとな」
「うん!」
そんなこんなで、家までは怜による遠足の話が続いた。




