表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【揺花草子。】(日刊版:2014年)  作者: 篠木雪平
2014年12月
339/365

【揺花草子。】<その1043:セカイを開くのは。>

 【揺花草子。】<その1043:セカイを開くのは。>


 Bさん「阿部さんってぼっちレベル高いじゃん?

     至高のぼっちじゃん?」

 Aさん「はい!? なに言い出してんのきみ!!?

     至高のぼっちってなんだよ!!」

 Bさん「え? そ・そんなにキレ気味? もう今回の話題の前提なんだけど・・・。

     そこ否定されちゃうと今回のおハナシ成り立たないんだけど・・・。」

 Aさん「ちょっ!! なんかもうそっからおかしい!!」

 Bさん「えぇ〜・・・だって阿部さんは人生レベルのソロプレイヤーじゃん・・・。

     ソロプレイに誇りを持ってるって言ってたじゃん・・・。」

 Aさん「イヤッ!! 人生レベルとは言った覚えがない!!」

 Bさん「まぁまぁ阿部さん。阿部さんはそう言うかも知れないけど、ここはひとつ

     今日のお話を回していくためだと思ってこの点は受け入れてよ。」

 Aさん「う・・・うーん・・・まぁ、そう言うなら・・・。」

 Bさん「いい加減現実を受け入れてよ。」

 Aさん「ちょいちょいイヤな言い方するね!!?

     ・・・まぁ・・・仕方ないなぁ。」

 Bさん「そんなプロ孤独7段の阿部さん。

     実はぼくも大して変わりません。」

 Aさん「えっ? そ・そうなの? きみもぼっち体質なの?」

 Bさん「いやそう言うことにしないと今回のおハナシ成り立たないから。」

 Aさん「なんか釈然としない!!」

 Bさん「とにかくぼくらはぼっちであることに慣れ、この歪んだ、汚れた世界を

     肯定することに関しては不必要に上手になってしまっている。

     でもさ、昔からそうじゃなかったはずなんだよね。」

 Aさん「うーん・・・?」

 Bさん「子供の頃はさ、今にして思えばガラクタみたいなものの中にも

     いっぱいの宝物を持ってたじゃん?

     あの頃は『大好き』がいっぱいあったと思うんだ。」

 Aさん「うーん・・・まぁ・・・。

     大人になって失ったものは・・・確かにいろいろあるかもねぇ・・・。」

 Bさん「でしょ? 阿部さんだってそう思うでしょ?」

 Aさん「うん、まぁ、そうだねぇ。」


 Bさん「あの頃のぼくらはきっと全力で少年だったじゃん?」

 Aさん「いやきみは生まれてこのかた

     少年だったことはありませんよね。

     全力で少女ですよね。」


 あの頃って振り返るほどの歳でもない。


----------

「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2014/12/05.html


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ