【揺花草子。】<その1038:情熱のアロマ。>
【揺花草子。】<その1038:情熱のアロマ。>
Bさん「・・・さて、休憩しようかなぁ。」
Aさん「えぇ〜・・・いま回し始めた(収録始めた)ばっかりだよ・・・。
えらい躍動感すごいミギーのキャラ弁食べ終わったばっかりだよ・・・。」
Bさん「まぁまぁ良いじゃん良いじゃん。
【揺花草子。】はいつだって放課後だよ。」
Aさん「いや放課後じゃないけど。そもそも学校じゃないから。」
Bさん「今日はね、ちょっと珍しいものを持って来たんだよ。」
Aさん「珍しいもの?」
Bさん「ママンの頂き物なんだけどね。
ちょっとお高めのコーヒー豆です。」
Aさん「へえ、コーヒー豆・・・。」
Bさん「うん。
ウチではママンもぼくももっぱら紅茶で、コーヒーは飲まないからさ。
でもこの現場ならぼくも阿部さんも中の人もコーヒー飲むし、
ママンが持って行ったらって言ってね、くれたんだ。」
Aさん「って言うか豆なの?
曳かなきゃいけないんじゃ・・・。」
Bさん「そりゃもちろん。
でもその点も大丈夫。ちゃんとミルも持って来たからね。
『ごちうさ』で上手なコーヒーの淹れ方を学んだぼくが
阿部さんにとびきり美味しいコーヒーを振る舞ってあげるよ!」
Aさん「『ごちうさ』知識かよ!
確かにチノちゃんお店ではいつでもサイフォンでコーヒー淹れてたけど!!
すごく美味しそうだったけど!!」
Bさん「あとリゼちゃん並のラテアートも披露するよ。」
Aさん「戦車とか戦闘機とかやめてよね!!?
・・・でも、お高い豆ってどう言うこと?」
Bさん「あのね、モカ・マタリと言う品種なの。」
Aさん「良く聞く名前だけど・・・お高いんだ?」
Bさん「良いやつはお高いんだよう。贈答品になるくらいのクォリティだもんさ。
モカってさ、アラビア半島の紅海の入り口ぐらいにある
イエメン共和国の港町なんだけどさ。
この街はコーヒー発祥の地って呼ばれてるんだって。
で、モカ・マタリはイエメン北西部の高地で栽培された品種なんだそうです。」
Aさん「ほほう・・・。」
Bさん「苦みよりもフルーティーな酸味が特徴な品種でね。
芳醇な香りがコーヒーファンの心を捉えて放さないとか。」
Aさん「なるほどねぇ。」
Bさん「そしてこの豆はきっと阿部さんにぴったりだとも思うんだよね。」
Aさん「ぼくに? ぴったり? なんで?」
Bさん「阿部さんって恋を忘れた哀れな男じゃん?」
Aさん「なんだきみはアラブのえらいお坊さんなのか!!?」
たちまち阿部さんは若いブリジットに恋をするかどうかは判りませんが。
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