【揺花草子。】<その1017:一握の砂。>
【揺花草子。】<その1017:一握の砂。>
Bさん「阿部さん阿部さん。
手相見てあげる。」
Aさん「手相? そんなのできるの?」
Bさん「任せなさいよ! なんでもそこそこできる天才タイプだよ。」
Aさん「自分で言うかそれ!」
Bさん「いーからいーから。ホラ、手出して。」
Aさん「んっ。」
Bさん「阿部さん手汗すごいね・・・。
なんかじっとりしてる。」
Aさん「ううううるさいわ!!」
Bさん「あれ〜? もしかして若い子に触られてドキドキしちゃってる〜?」
Aさん「いいからさっさと手相見てよ!!」
Bさん「もう、せっかちくんだなぁ。
えーっと・・・。
ふむふむ。なるほど。
あぁー・・・やっぱり。」
Aさん「やっぱりって・・・なに?」
Bさん「はたらけどはたらけど猶
わが生活楽にならない相が出てる。」
Aさん「啄木!!???」
ぢつと手を見る。
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