【揺花草子。】<その949:条件反射。>
【揺花草子。】<その949:条件反射。>
Bさん「ここでは何度かお話してるけど、ぼくはバス系女子です。」
Aさん「いやバス系女子って言う言い方は初めて登場したよ。」
Bさん「朝この現場にやってくるための交通手段が市バス。」
Aさん「えぇ、はい。」
Bさん「ぼくらの暮らす街には現在地下鉄がたったの2線──
南北線と東西線しか走っていない!
なぜ2本以上ないのか!?
それは! この都の地下を掘れば必ずなんらかの遺跡にぶちあたるためであり
そのため工事は中断!路線変更!莫大な費用と時間がかかってしまうからなのだッ!」
Aさん「いやそれローマ地下鉄の話だろ。ワムウとかエシディシとかカーズの話だろ。
第一東西線はまだ建設中だよ。」
Bさん「その分、バスがかなり発達しているよね。
市内の至る所に路線が伸びています。」
Aさん「うん、それは確かにそうだ。
朝の時間帯なんて道路はバスだらけだもんね。」
Bさん「そうそう。
でさ、バス同士が道路ですれ違う時にさ。
運転手さんがお互い手をすっと挙げて挨拶を交わし合う場面ってよく見るじゃん?」
Aさん「あぁ、あるねぇ。
ぼくはあんまりバスって乗らないけど、たまに乗るとそう言うシーン見かけるよ。」
Bさん「今朝のバスでさ、ぼく運転手さんのすぐ後ろの席に座ったのね。」
Aさん「ほうほう。」
Bさん「で、片側2車線のわりかし太いバス通りをブーンと駆け抜けるバス。
不意に、反対車線の向こうからバスがやって来ます。」
Aさん「ふむふむ。」
Bさん「ちょうどバス停付近だったのでお互いバスがスローダウンしててね。
視線を交えて挨拶を交わしあうには絶妙なタイミングだったと思われる。」
Aさん「うん・・・画が浮かぶよ。」
Bさん「さっきも言った通りその通りは片側2車線だから、
バスが停まっても追い越し車線を他の車が通り抜けて行くわけです。」
Aさん「うん、そうだろうねぇ。」
Bさん「で、向こうの車線の追い越し車線に大型トラックが走って来た。
ちょうどバスの運転手さん同士が挨拶を交わしあうまさにそのタイミング。」
Aさん「ほ・ほう・・・。」
Bさん「トラックの運転手さんがつられて挨拶してた。」
Aさん「マジで!!???」
人のいいトラックドライバーだったのでしょうね。
----------
「Meister's Brief」から自動転送
http://www.studiohs.com/28if/brief/2014/09/02.html




