【揺花草子。】<その723:スピリチュアル系。>
【揺花草子。】<その723:スピリチュアル系。>
Bさん「ぼくはこの世には妖精さんが確かに存在すると
強く主張します。」
Aさん「はぁ・・・そうですか・・・。
それはなに、モリサマー的な?」
Bさん「モリサマーは精霊でしょ?
違う違う。妖精さん。似て非なるものだよ。」
Aさん「じゃあ、八百万的な?」
Bさん「それは神様だってば。
そうじゃなくて、妖精さん。
翡翠の薄羽根が美しいふわふわ浮かぶ小さなアレですよ。
羽虫みたいな。」
Aさん「羽虫とか言うなよ。ファンタジー感もファンシー感も台無しだよ。
とにかく、それが、存在するっての?」
Bさん「するね。間違いなくね。」
Aさん「見たの?」
Bさん「見てはいない。」
Aさん「でもいるって言い切れるんだ?」
Bさん「言い切れるね。」
Aさん「その・・・差し支えなければ、そう思う根拠を聞いても良いですか?」
Bさん「あのね、ぼくの部屋のデスクの隅っこにはペン立てがあるのね。」
Aさん「ペン立て?」
Bさん「うん。ボールペンとかサインペンとかシャーペンとかの他に、
ハサミとかカッターとかスティックのりとかも立ててあってさ。
まぁ文房具一式がそこに収まってるんです。」
Aさん「はい。」
Bさん「で、ある時、その中から定規を取り出してね。
使い終わってから、またそのペン立てに戻したつもりなんだけど。」
Aさん「はぁ・・・。」
Bさん「なのに、ある時不意に気付いたら定規がペン立てに差さってない。」
Aさん「えっ・・・?」
Bさん「あるはずのものが急になくなる。
これは妖精さんのイタズラに違いないんです。」
Aさん「部屋を片付けろ!!!」
デスクの裏側とか要注意。
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