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【揺花草子。】(日刊版:2014年)  作者: 篠木雪平
2014年6月
176/365

【揺花草子。】<その880:ちちはちちちとしたうちした。>

 【揺花草子。】<その880:ちちはちちちとしたうちした。>


 Bさん「ちょっと過ぎちゃったけど、今月中旬は父の日だったじゃないですか。」

 Aさん「え? うん、そうですね。」

 Bさん「前々から話してるけど、うちは母子家庭だから

     基本父の日はスルーなんです。」

 Aさん「え? えっと・・・あー・・・

     (・・・事情が複雑そうだから聞かないでおくか・・・)

     うん、そうなんだ。」

 Bさん「子供の頃はね。

     幼稚園とかで父の日にお父さんにあげるプレゼントを

     作りましょう的なアレがあるじゃない?

     お父さんの似顔絵を描いたりとか。」

 Aさん「あぁ・・・。」

 Bさん「でもうちはパパンがいない。」

 Aさん「(・・・。)」

 Bさん「まぁ阿部さん想像通りのいろいろがあるわけですよ。」

 Aさん「(・・・。)」

 Bさん「あ、なんかごめん、そんな顔しないで。

     別にそう言う重い話をしたいんじゃないんだ。

     ただぼくはそう言う環境で育ったから、父の日って正直あんまり

     リアルなイベントとして感じられないのね。

     それって、ちょっと、寂しいかなぁって思って。」

 Aさん「寂しい・・・。」

 Bさん「そこで、阿部さんにお願いです。」

 Aさん「えっ?」


 Bさん「ぼくのパパになって?」

 Aさん「えっ!!???」


 Bさん「どう・・・かな?」

 Aさん「あああああ・・・いや・・・その・・・

     それって・・・どう言う・・・////」

 Bさん「(・・・ふふっ)」

 Aさん「・・・?////」

 Bさん「さて、ここで阿部さんにクイズです。」

 Aさん「・・・え?」

 Bさん「さっきの、『ぼくのパパになって?』と言う発言ですが。」

 Aさん「は・はい・・・////」


 Bさん「それは、

     『うちのママンのこともらってあげて』と言う意味か、

     『金銭の介在によって成り立つ擬似的な親子関係』か、

     果たしてどっちの意味だったでしょうか!」

 Aさん「(どっちでもなんか辛い!!!!!)」


 正直言うほど寂しくない。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2014/06/25.html


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