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【揺花草子。】(日刊版:2014年)  作者: 篠木雪平
2014年6月
175/365

【揺花草子。】<その879:矛盾。>

 【揺花草子。】<その879:矛盾。>


 Bさん「安打製造機を作りたい。」

 Aさん「あー・・・うーん・・・。

     えーと・・・。」

 Bさん「おっと出ました阿部さんのミスリアクション。」

 Aさん「ミスディレクションみたいに言わないで!!

     て言うか安打製造機ってどう言うコトさ。」

 Bさん「よくさ、プロ野球とかで言うじゃん?

     どんなピッチャーが相手でもヒットを量産してすごい安打数を積み重ねていくみたいな。

     まるで精密機械のようにヒットを繰り出すから『安打製造機』。」

 Aさん「あぁ、うん、言うねぇ。」

 Bさん「関係ない話ですけどぼくは例の鈴木さんと同じ右投げ左打ちです。」

 Aさん「ホントに関係ないな!

     ・・・じゃあなに、そう言う安打製造機になりたいわけ?」

 Bさん「違う違う。

     なりたいんじゃなくて作りたいの。」

 Aさん「作るって・・・どう言うコト?

     バッティングコーチってコト?

     センスのある若者を指導してアベレージヒッターに育て上げたいってコト?」

 Bさん「違っがうよぉ〜! 阿部さん要領を得ないなぁ。

     言葉どおりの意味だよっ。安打製造機。

     安打を無尽蔵に生み出す機械。」

 Aさん「えぇ〜・・・? まったく良く分からん・・・。」

 Bさん「あのね、ピッチングマシンってのあるじゃん?

     バッターに向かってびゅんびゅんボールを投げて来るやつ。」

 Aさん「あぁ、バッティングセンターとかにあるような?」

 Bさん「そうそう。ロボピッチャ。」

 Aさん「ロボピッチャは家庭用のおもちゃだけどな。」

 Bさん「そんなピッチングマシンはさ、今やかなりの進化を遂げて、

     高校野球やプロ野球の練習でも取り入れられるそうですね。

     球速も球種も自由自在とか。」

 Aさん「ふむふむ。」

 Bさん「ピッチングマシンはさ、バッターの打撃練習のための機械じゃん。」

 Aさん「そりゃ・・・まぁ。」

 Bさん「そこでぼくは、ピッチャーの投球練習のための機械を考えたわけ。

     ピッチャーが投げた球を瞬時に見極め打ち返すみたいな。」

 Aさん「それが・・・安打製造機?」

 Bさん「そうそう!

     まぁもう少しちゃんとした名前で呼ぶならバッティングマシンってとこかな。

     もちろんピッチャーの練習にもなるし、守備練習としても使える。

     打球の勢いや左右の打ち分け、転がすか打ち上げるかも自由自在。

     内野ゴロ狙いからホームランバッターまで設定自由。

     アタッチメントのトス機能とセットで使えば

     シートノックも楽々こなせちゃいます。」

 Aさん「あぁー・・・それは確かに、便利かも知れないねぇ。」


 Bさん「そしてゆくゆくは

     『最強のピッチングマシンVS最強のバッティングマシン』

     的な企画をテレビ局とかに売り込んでいきたい。」

 Aさん「先長いな!!!!」


 そして最終的には打ち切りの憂き目に遭う。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2014/06/24.html


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