【揺花草子。】<その819:コトノハにのせ、つたえたい。>
【揺花草子。】<その819:コトノハにのせ、つたえたい。>
Bさん「春雨や暮れなむとしてけふもあり。」
Aさん「・・・はい・・・?」
Bさん「蕪村だよ。知らない?」
Aさん「いや知ってるけど。」
Bさん「春の雨の夕暮れ。
春は日毎陽が長くなっていくからね。
暮れて行きそうで陽が残ったりしていて、なんか情緒があるなぁって言う。」
Aさん「うんうん。情景が浮かんでくるようだよ。」
Bさん「鶯や文字も知らずに歌心。」
Aさん「ウグイスの鳴き声が人々の歌心を掻き立てる、
そんなウグイス自身は文字も知らないのに、歌声の美しさに人々は魅了される・・・
ってカンジだっけ?」
Bさん「そうそう。コレは虚子です。」
Aさん「情緒があるねぇ。」
Bさん「短冊に春の句書いて破りけり。
──これは子規の30の頃の作。」
Aさん「もうかなり病が進行してた頃だね・・・。
子規の苛烈な性格が偲ばれる句だね。」
Bさん「俳句の世界って言うのは広大にして深遠だよね。
文芸としては決して歴史が深いわけではないけど、
世界的にも稀に見る十七音と言う極めて文字数の少ない定型詩に
ある意味では無限の可能性が内包されている。」
Aさん「うん、まぁ、それはそうだね。
十七音と言う制約があるからこそ逆に無限に等しい想像の余地があるっても言えるけど。」
Bさん「そんな素晴らしい俳句の世界に興味があります。」
Aさん「へえ、そうなんだ?」
Bさん「それで以て、『揺花草子。』を盛り上げたい。」
Aさん「盛り上げる?」
Bさん「可愛い女の子がきゃいきゃいしながら
俳句を詠んでくってコンテンツ、ウケそうじゃない?」
Aさん「うん・・・。
もうあるけどな・・・。」
今回の話数が819話目だったので。
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