代行少女は愉悦を浴びる

『退屈な運命を否定せよ。世界を彩り、人生を変えたいなら。』

少女は毎日に退屈していた。
変化のない毎日に。予定された将来に。

10歳となり与えられる「役職」はその者の人生を決めてしまう。
例外は既存の役職を上書きする「罪人」のみ。

運命の誕生日を間近に控えた少女には、一つの疑問が浮かんでいた。
――10歳になる前に罪を犯したら、役職は罪人になるのか。

そして少女は罪を犯す。

その大罪は世界の運命を変え、少女に新たな悦びを芽生えさせた――。