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幻術
「柚葉?」
「彦真、何で来たの?」
「なんでって、俺は柚葉を助けにきたんだ」
「そんなの必要ない」
「何言ってるんだよ」
「いいから帰って」
柚葉は真剣に言っていた、顔を見れば分かるが柚葉がこんなことを言うはずがない。
『神崎彦真』
『村正?』
『これは幻術だ』
『は?』
『誰かがお前を幻術をかけた、俺も精神を蝕むことで相手にダメージを与えることができるからこうしてお前に話しをできると言うわけだ』
なるほどこれは幻術か、それはそうとどうやってここから出ることができるのだろうか?
『この技を使え』
『は?』
『いいから』
「村正は、夢さえも斬る」
俺は頭の中に逃れ込んでくる動きを真似て村正を使う。
「妖断・夢醒」
刀を振ると真っ暗な空間は切り裂き現実に戻って来た。
「この幻術を破るとは見事」
背後からその声が聞こえた瞬間に刀で斬られた。
そう思った瞬間俺の体に刀は入らずにぎりぎりで止まっていた。
「随分やられてるじゃんか」
「え?」
刀の持ち主は武蔵さんだった。




