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夢のまた夢  作者: みゆき
4/10

2軒目①

どういうわけか、ミサ姉と2人きりである。


どういうわけもこういうわけも、マキの息子が急に熱を出したとかでやっぱり帰る、ってなって

まあそれは仕方ないことで

ミサ姉と2人きりである。


「どうする?私はこっちに宿とってるから、何時まででもいけるよ」


彼女、のことを考えると、遅くなりすぎるわけにもいかない。女性と2人で飲みに行ったとバレればたぶん監禁される。


……まあ、バレるわけないし。

行こうか、というとミサ姉はにやにやしながら

「そう来なくっちゃ」

と言った。


--------------------


「いい雰囲気のお店だね」


ほの暗い照明の下、俺たちは向かい合って座った。

「飲みすぎて酔いすぎないようにしなきゃ」

と嘯くミサ姉に、俺はなにも応えられなかった。


「こういうとこ、よく来るの?」

いや、はじめてだよ

「へえ、シティボーイなのに」

お金も時間もあんまりなくてさ

「あー、忙しそうにしてるもんね。救急科とかやばいでしょ

しかも薄給なんだ……東京、怖いね」

うん、それにかかるお金もばかにならないし

「ひえぇー」


「で、相談したい話って?」


ゴクン


喉が鳴る音が、ミサ姉にも聞こえたかもしれない。

言っていいのだろうか、

言ったらミサ姉、苦しむだろうな。ミサ姉のことだから。

でも、


やっぱり聞いてほしくて。


俺、彼女ができたんだよね。

「へえ、よかったじゃん」

それがそうでもなくてさ


時計を見る。まだ時間は十分にありそうだ。

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