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大草原の赤い屋根のお家的な?


凡その方針が決まった(?)ので、肝心なドロップアイテム作りとやらの現場を見せてもらおうと思う。

私にも手伝えるような内容なら、二人作業が三人になるからね。そしたら製造数も1.5倍ぐらいにはなるんじゃなかろうか?


あ、でもポーションって所謂"薬"だよね?

私ってば薬剤師免許とか持ってないけど作っていいのだろうか・・・・・・いや待て。これゼニスくんとかも資格持ってる?


こういうファンタジーな世界ってそういうとこ緩いのかな。

でも怖いな?素人が作る薬。民間療法的な?




「早速で悪いんだけど、これからアイテムの制作現場って案内して貰える?色々確認しておきたいんだよね」

「今からか?」

「うん、こうなったらドンドン出来る事から着手していきたいの。善は急げって言うし?」

「魔王様の夕食が済んだところじゃぞ?明日でも良いではないのか?」

「あ、さっきの夕食だったんだ。時間が分かんないから何ご飯食べてんのかと思った」

「この後、魔王様は管理者としての報告書を纏めねばならん。お主を構っておる時間なぞ無いわ」

「いや、いい。これも《迷宮》復興の為だ。時間は作る」

「ありがと。お願いします・・・」




ってなんで私がお礼言わないといけないの?

何か流れで思わず言っちゃったケド、納得いかずロプスさんを睨む。




「?何を見ておる?何か付いておるか?」




不思議そうに無い首を傾げられた。


あれ?結構メンチ切ったのに伝わってない?




「あ、もしかして」




ぺたぺたと自分の顔を触る。


瞼も眼球も無い、それどころか表情筋すらない状態だから、睨んでも分からないんだ。

それでも何故か、視力はあるのだから不思議。どうやって見てるんだろう。


でもそれ言うと他にも鼓膜無いのに音声聞こえるし、声帯ないのに声出てるし。

そもそもこの骨の体自体、繋ぐ"物"が無いのに頭のてっぺんから足の先までちゃんと順番に組み上がってて外れる事がなく動いているから不思議。


・・・・・・それ考え出すとどツボにハマりそうなので気にしないでおこう。


活動に支障がない(ご飯は食べられないけど)ので良しとする。


ひとり納得した私はウンウンと頷くと、それを見ていたロプスさんが不審そうに大きな目で見つめていた。




「おい、行くんだろ?」

「あ、はい」




茶器を流しに置いたゼニスくんが、そのまま数歩歩いてすぐの扉に手をかける。

全然気が付かなかったんだけど、そんな所に扉なんてあったんだ・・・。

意外と私、テンパってて周り見えてなかったんだなぁ~。


流し場の横の、食器棚が置かれた壁側の木製のドア。

お勝手口の様に見えるドアを開けると、そこから外へ出る。


そのゼニスくんの後にロプスさんが続き、私も慌てて席を立って後を追った。


とはいえ、ほんの数メートルの距離だ。直ぐに追いつき、ドアから外に出る。




「おぉ・・・」




ドアの外は、茜色に染まっていた。


目の前に広がる先の見えない大地は全て紅く色付いて、まるで燃えているのかと錯覚するほどで息を呑む。


そこには昔海外ドラマで見た事あるような、召喚された時の石造りの冷たい迷宮内とは全く正反対の、長閑(のどか)で牧歌的な田園風景が広がっていた。


その広い土地には腰ほどの高さの低木が数列並んで生い茂り、そこ以外の平地にはちょこんと小さな畑らしき物がある。


畑の奥には随分と古そうな木製の小屋だか納屋だかが二棟並んでポツンと建っていて、そのすぐ横には干物でも並べて作りそうな簡易の屋根が付いた平台が幾つも並んでいた。


それ以外、これといって特徴的な物は無くぐるりと首を巡らすだけで観察が終わってしまう様な景色。


・・・・・・・・・と、いうか。




「なんか荒れてない?!ここ!」




長閑な風景なんだけど、野性味溢れる感じがする。

と言うのもここ、(恐らく)雑草が生えまくりなのだ!


茶畑のお茶の木みたいな低木が規則正しく並んで植えてある。

それの手前の木は多少手入れされてるけど、奥の方に生えてる木は枝とか伸びてて成長しまくってるっぽいし。


何作ってんのか分からない畑も、耕してある部分は大丈夫だけど、その他の場所は雑草がぼうぼう伸び放題。


小屋とかもよく見ると、老朽化してるのか屋根とか窓とか壊れてる部分が見える。




「しゃーねーだろ。手入れする時間も人手もねぇんだから」

「以前はこの土地全部を薬草畑として使っておりましたからなぁ。随分と減ったとはいえ、ワシら二人では手入れが行き届かんのも致し方ないことですのぉ」

「え゛っ、これでまだ規模縮小したの!?」




再び前方に広がる景色に目をやる。


多分、薬草畑って言ってたからこの低木が"薬草"なんだろう。

今見えるだけでも、それなりに数多く植わっている様に見えるけど、これで縮小してるんだ・・・・・・。

て事は、ここの迷宮が全盛期だった時はもっと沢山の薬草が植えられてて、それを管理して加工してって作業してた訳でしょ?


どんだけここ、お手伝い妖精雇ってたの?


わらわらとこの畑の中を作業する大人数のブラウニーちゃんを想像して、思わずほっこりした。癒し。




「何ぼーっとしてんだ。説明すんぞ」

「あ、お願いします」




癒される風景を想像していたら、ゼニスくんが声をかけてきた。




「簡単に説明してくから、不足分は後からロプスにでも聞いてくれ」

「了解」




そう言ったゼニスくんは、スタスタと低木に近づいて行く。




「こいつが薬草。正式名称は《セーロン》の木。新芽を薬草に使って、成長した古葉をポーションにする」

「ほうほう」

「摘んだ新芽が大体四~五日でまた生える。だから毎日畝を変えて摘んで、凡そ五日で最初の畝に戻ってくるようにローテーション組んで摘採するようにしてる」

「その新芽をそのまま"薬草"としてドロップアイテムにするの?」

「いや、そのままじゃ使えねぇ。新芽の生葉を炒って揉んで水分飛ばして乾燥させると薬草としての薬効効果が出る」

「んん?」

「どうしたのじゃ?」

「いや、今ゼニスくんから聞いた薬草?の作り方にちょっと引っかかって・・・」




何か聞いた事あるな?その作り方。

それを聞いて改めて目の前の薬草の木を見ると、どうしてもソレが薬草には見えなくなる。


木の高さといい、葉っぱの雰囲気といい・・・・・・まさかね。




「何が気になる?」

「ねぇ、その薬草ってどうやって使うの?」

「沸かした湯の中に入れて、煮出した汁を飲む」

「お茶だよねソレ!やっぱりお茶の作り方だった!!」




通りで私が昔友達と旅行に行った先で体験した、新茶作りのやり方に似てると思った!




「ただの茶じゃねぇよ」

「薬草茶とも言いますのぉ」

「それに煮出さず乾燥したヤツをまんま食っても効果は変わらねぇ。後口は悪ぃがな」

「茶として煮出し、それを水筒に詰めて持っておけば何時でも飲めるからのぅ」

「慢性的に体調が悪い奴は大体そうやって常備してんな」

「そうなんだ・・・・・・」




薬草って言うより漢方のイメージになってきた。




「じゃあこの目の前に植わってる低木は全部お茶の木・・・じゃなかった、薬草の木なんだね」

「あぁ」

「この周りに生えてるのは?」

「ただの雑草じゃわい」

「やっぱりか~~~!えっ、特別な使い道とかは無い?!本当にただの雑草?!」

「特に使い道の無ぇ、ただの草だな」

「そんなただの草が薬草よりも元気いっぱいに生い茂ってんですけど!?」

「だからしゃーねーだろ?除草する間もねぇんだよ」




そう、雑草がわっさわっさと生えているせいか何だか薬草の木の方が若干萎びている気がする。

雑草って生命力凄いから、土の養分吸い取っちゃうんだよね。

そのせいで本当に成長させたい植物が上手く育たない事があったりするし。




「これは早急にどうにかせねばならん案件だわ・・・」

「おい、次行くぞ」

「うぇーい・・・」




雑草まみれの薬草の木畑から離れ、次に向かったのはこの土地に唯一建っている建築物のニ棟の小屋。


途中通った畑は薬草に関係ない、単にロプスさんが趣味で育ててる数種類の野菜が植わってるだけらしい。つまり、家庭菜園って事だ。


その家庭菜園に生えてた野菜もあんまり大きく育ってないように見えたのは気のせいだろうか?

夕焼けに染まった野菜の葉っぱが、どれもしなしなと萎びているのを見て、疑問に思う。




「この小屋でポーション製造と薬草加工をやってる」

「ワシらの《迷宮》の生命線とも言える小屋じゃな」

「こんなしょぼい小屋が生命線なんだ・・・」

「前はもっとしっかりとした建物だったのじゃぞ?!

しかし《迷宮》が縮小を余儀なくされ、ここの管理も追いつかなくなり、加工するにも人手不足のせいで広いだけの設備ではどうする事も出来なくなってしまったのじゃわい」

「それにしたって、あまりにもオンボロ過ぎない?衛生面的にもオッケーなの?」

「中は外見程ボロくねぇよ」




近付くと案外大きくて、そして思った以上にボロボロの壁や屋根にドン引く。

屋根は苔むし、そこからも雑草が生えて垂れ下がり、壁は大半が蔦で覆われ、所々修繕されている跡はあるものの隙間がチラホラ。

小さなガラス窓が有るものの、ヒビが入っていて薄汚れて曇っている。


立て付けが悪いらしい、軋んだ音を立てるドアを乱暴に開けてポーション製造小屋に入るゼニスくんに続いて、私も小屋の中に足を踏み入れる。

薄暗い小屋の中は棚やら機材やらが想像よりも沢山あって、窮屈そうに中に押し込まれていた。


入口近くの壁を探るようにゼニスくんが手を翳せば、小屋の中がパッと明るくなる。




「え、どうやったの?」

「光彩魔法式に魔力通しただけだ」

「魔法かぁ」




よく見ればゼニスくんが触れていた部分に、小さな魔法陣が刻んである。

あれがその魔法式だろう。私から見ればよく言う魔法陣ってやつに見える。


光彩魔法式、つまり照明のスイッチって事だね。




「・・・ふーん。魔法って便利ぃ」

「使えりゃな」

「魔力回路が無いとダメなんだっけ?」

「まぁな」




明るくなった小屋の中を見回す。


大小様々な大きさのガラス瓶が並ぶ棚や、引き出しがいっぱいある薬研棚、床に直接置かれた木箱には空の小瓶が何本も入っているのが見えた。


簡易の流しと小さなキッチンスペース、その横に水瓶が幾つか置かれ、コンロの上には大きな寸胴が置かれている。


小屋の中央には作業台代わりのテーブルがドンッと鎮座し、近くの壁際には踏み台にも見える丸椅子が寄せられていた。


そのテーブルにはすり鉢の様な器や乳鉢、漏斗やビーカーらしきガラスコップ、ハンドルの付いた絞り機(?)が乗っていてまるで科学実験でもしそうな雰囲気だ。


他にも大きな麻袋が積み上がってたり、空っぽの籠が重ねて置いてあったり。

唯一ある窓際には観葉植物なのか、それとも水耕栽培でもしてるのか、水の入ったガラス花瓶に何か植物が入っていたりと、随分雑多な印象を受ける部屋だった。


掃除は行き届いているらしく、埃っぽさは感じないし、確かに衛生面はちゃんとしている様に見える。




「ここは主にポーション作りに使用してる」

「薬草茶は?」

「この隣の小屋じゃな。とはいえ主に外での作業が多い。臭いがキツイ故、部屋の中だと息苦しくなるでな」

「まぁここも薬草加工すんのに使ってるし、外で作業しようが中でやろうが変わらねぇな。臭いに関しちゃあんま意味ねぇよ」

「臭い?」




くんくん、と鼻を動かし小屋の中の匂いを嗅ぐが全く分からない。


てゆーか無臭なんだが?




「あれ?」




そういえば私、ここに来て今まで"匂い"って感じてないな?


ここに召喚された時に居た石造りの部屋も、その後お茶した部屋も、出されたお茶も。

ロプスさんが料理してた間も、ゼニスくんが食べてたご飯からも。


土の香りも、木の香りも。お茶の匂いも料理の匂いも何にも嗅ぎとる事は無かった。



この世界が一切無臭だなんて有り得ない。

実際ロプスさんは『臭いがキツイ』って言ってたし。



て事はこれもやっぱり、この体のせいなんだろうな・・・。




「味覚と嗅覚は死んだかー」

「あ?」

「ううん、なんでもない」




聴覚と視覚、触ったら『触れた』と感じるから触覚はあるからまだマシかな。


飲食が出来ないから、変に嗅覚があっても困ったかもだし。美味しい匂いで食べたくなっても無理だと辛いもんね。


うん、気にしないようにしよう!


隣の小屋にも移動して中を視察する。

こちらは何か笊が並んだ棚が沢山あって、蓋をした籠も幾つか置かれていた。

作業台のテーブルの上には、天秤ばかりとお茶っ葉が詰まった瓶も置いてある。




「ポーション作りは明日実際に作ってるとこ見てもらう。その方が早いだろ」

「分かった~」

「あとはもう井戸が有るぐらいで、他は特に説明するモンはねぇぞ」

「こんなに広大な土地なのに?」

「広大な土地なのに、だ」

「それもこれも全部、迷宮が縮小しちゃったせい?」

「そーだな」

「そっか~」




北の大地の如く、広大なこの土地が持て余される程に此処は"経営困難"なのだろう。


以前はこの広い土地いっぱいを使って沢山の薬草を栽培していたし、加工の為の作業場も一軒だけじゃなく建ってて、ポーションを作る作業員も大勢居たんだろう。


それが今や、こんな寂れただだっ広いだけの場所になってしまって、ゼニスくんは何を思っているのかな・・・。


出しっぱなしだった(はかり)を棚に戻しているロプスさんと、別の棚の引き出しを開けて中を確認しているゼニスくんに視線を向ける。


そんな彼らの後方にある小窓から外が見え、外が夕闇に染まりつつある事に気が付いた。


オレンジ色に紫が混じり始め、サーモンピンクのグラデーションが広がっている。




「・・・・・・暗くなり始めたね。もう戻る?」

「いや、ちょっと待て」

「何?まだ何かあった?」




私と同じ様に小窓から外を見たゼニスくんがストップをかける。




「今から雨が降る」

「今から?そんな風には見えないけど・・・」




夕方とはいえさっきまであんなに晴れていたし、今でも見る限り空には雨雲など見えない。寧ろチラチラと星が見え始めている。




「大丈夫じゃない?天気崩れそうにないよ?」

「そーいうんじゃねぇよ」

「黙って見ておれ骨っ子」

「だから骨っ子って言うなと・・・・・・・・・え?」




小窓から見える景色が一変、辺りが急に暗くなった。


夜になった、という訳じゃない。

今にも雷が鳴りそうな、ゲリラ豪雨が来そうなそんな曇天のどんよりとした暗さ。


嘘でしょ?と思った途端、パタタッと雨粒が屋根を打った。

そしてあっという間に、ザアザアと雨が降り始める。




「本当に雨が降った」

「つっても、すぐ止むがな」

「ゼニスくんって気象予報士(アメダス)?」

「気象予報士が何かよく分からんが、テメーが考えてるのとは違うっつー事は分かる」

「じゃあなんでこんなドンピシャで天気が変わるって分かるの?あ、もしかしてこの世界特有のお天気事情があったりする?」

「この世界特有じゃねぇよ。単に此処の"設定"なだけだわ」

「設定?」

「あぁ。此処も《迷宮》の一部だからな。設定しときゃ決まった時間に雨ぐらい降らせる事が可能なんだよ」

「此処って迷宮の中だったの?!」

「そうに決まっておろうが。一体何処だと思っておったのじゃ」

「だって普通に外だし!迷宮のすぐ外にでもある農場かなんかだと思ってた」

「農場のすぐ側にある《迷宮》ってどんだけ牧歌的なんだよ」

「いや、魔法陣で移動したから・・・家は別の場所にあるのか~と思ってた」

「俺は管理者だから《迷宮》からは出られねぇって言っただろうが」

「そーいえば聞いたような気がするね」




そんな事、すっかり頭の中から抜け出てたわ。


てへぺろっと頭をコツンと自分で叩くと、ゼニスくんから冷ややかな眼差しを送られる。


いやごめんて。

情報過多でこちとら、そんな細かな話まで覚えてらんねぇのよ。




「いやぁ~、此処が迷宮の中なんて凄いねぇ!

どう見ても外界(そと)だよ?空もあるし何処まで続いてんのこの大地って感じだし!これが室内だなんて誰も思わないって。

その上任意で天気まで自在に操作する事が出来るなんてビックリしちゃうよね!」

「こんだけ広いと、水遣りも一苦労だからな。決まった時間に雨として水撒く方が手っ取り早い」

「あ、そういう事」




確かにこんな広い所の水遣りなんて、スプリンクラーぐらい設置しなきゃ無理だわ。




「何時間ぐらい降るの?」

「十分程度だよ。もうすぐ止む」

「ほれ見てみぃ」




ロプスさんが指さす先を見れば、既に雨が小降りになっている。

やがて雨雲が薄れ雨が完全に止み、夕闇にまた空が染まったと思ったら、瞬く間に深い群青が空を支配した。


白く輝く星々が闇夜を彩り、大きな月が煌々と夜の大地に光を注いでいる。


小屋から出れば、先程の雨でしっとりと濡れた草木が露を纏ってキラキラと光っていた。




「戻るぞ」

「はーい」




湿った地面を歩いて、お茶をしていた部屋に戻る。

ドアを出た時は後ろを見てなかったので気が付かなかったけど、私達がこの薬草畑に来る時に使った扉は、小さな家の扉だった。


屋根はくすんでいるものの、赤とオレンジに塗り分けた板を交互に組み合わせられ、壁は濃淡の違う白っぽい石を積み上げて作っている。

私達が出てきた扉をよく見れば、全面に草花の飾り彫りがされていて、変な所でお洒落に凝っていた。

全体的に丸っこくて、絵本の中に出てきそうなぐらい可愛らしい外見の家なのに、夜の静けさの中に有るその姿は、何だか物悲しい雰囲気をしていた。


きっとかつて此処はブラウニーちゃん達で溢れ、幼児向け遊具の動物家族の世界の様な愛らしく和やかでファンタジーな場所だったんだろう。


それ絶対可愛いヤツじゃん!




「悔やまれる・・・」

「は?」

「絶対復興させようね!」

「どうしたんじゃ?いきなり」




決意を新たに私が声をあげると、部屋の中に入ろうとしていた二人が振り返って怪訝な顔をした。




「ブラウニーちゃんが戻って来れるようにしようね!」

「そりゃ労働力が増えんのは有り難ぇが、テメーのそのブラウニーに対する期待と熱意はなんなんだよ・・・」

「可愛いは正義!」

「異世界人の思考は理解し難いわい」




ロプスさんがでかい目玉をギョロつかせて、奇妙な生き物を見るように私の事を眺めていたけど、奇妙な生き物はお前だからな!と心の中で叫んでおいた。

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