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ワイルドベアー



「スピカ! 後ろだ!」


 咄嗟に注意をする悠斗であったが、地震に動揺するスピカに悠斗の声は届かなかった。


 考え得る限り、最悪のタイミングでのエンカウント。


 ワイルドベアーはその巨大な爪で今にも背後からスピカの小さな体を引き裂きそうな構えであった。


 スピカにはゴブリンの巣穴で入手した身代わりの指輪を装備させている。

 1度きりなら攻撃を耐えるかことは出来るだろうが、そんな悠長なことは言っていられない。



(……ウィンドボム!)

 


 普通に攻撃をしても、ワイルドベアーの攻撃までに間に合わないかもしれない。


 そう判断した悠斗は以前に開発した風魔法による高速移動技術、《飆脚(ひょうきゃく)》を使用することにした。


 地面を強く蹴るのと同時に足の裏からウィンドボムを発生させるこの技は、風魔法を利用することにより、人間の限界を超えた加速を可能にする。


 以前はウィンドボムの衝撃により靴がボロボロに破けて、皮膚が裂けてしまうというデメリットがあった。


 けれども、新しく競売で落札した《竜皮の靴》により、既にこの欠点は克服している。


「ぶごぉっ!」


《飆脚》により勢いの乗った悠斗の拳はワイルドベアーの頭に命中。

 2メートルを超える巨体は宙を舞い、そのままワイルドベアーは意識を途絶えさせる。


「ご、ご主人さま!?」


 遅れて自らの危機的な状況に気付いたスピカは目を丸くして驚いているようであった。


「……主君。すまない。本来であればスピカ殿の護衛は私の役目だというのに……。地震の揺れに驚いて意識が散漫になってしまっていた」


「まぁ、結果的に無事だったんだから良しとしようぜ」


 今回のピンチは2つの不運が重なった結果が招いたものである。

 シルフィアを責めるのは理不尽に過ぎるというものだろう。


「今日みたいな強い地震って、この世界では割と起こることなのか?」


「……い、いえ! 話には聞いたことがあったのですが、そもそも地震なんて初めて経験しました!」


「私もスピカ殿と同じだな。地震など滅多なことで起こるものではない」


「……なるほど。そうだったのか」


 これほどの地震は、現代日本でも100年に1度あるかどうかだろう。

 

 どうにも引っかかる。

 果たして今回の地震は、偶然に起こったものなのだろうか?


 悠斗は胸の中に拭いようのない疑問を抱えながらも、仕留めた熊をバッグの中に入れ、本日の遠征を終えるのであった。





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