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猫耳姉妹との契約



 オリヴィアからフォレスティ姉妹の世話を任せられた悠斗は、長らく開けていた自宅に戻ることにした。


「リリナ。サーニャ。今日から此処がお前たちの暮らす部屋だ」


 悠斗は二人に屋敷の部屋を貸し与えることにした。

 姉妹で一緒の部屋が良いというリリナの希望に沿って、二人には大きめの部屋を用意している。


「ふにゅ~。パ、パナいのです!?」


「おいおい。冗談だろ……?」


 フォレスティ姉妹は、高級スイートルーム顔負けの贅を尽くした部屋を前に目を丸くして驚いているようであった。


「冒険者さん。凄いのです! フカフカなのです! 感動なのです!」


 テンションを上げたサーニャはもふんっ! と、ベッドの上にダイブしてピョンピョンと跳ね回る。


「あ、こら! サーニャ! そんなことをしたらユート様に失礼だろうがっ!」


 リリナは慌ててサーニャを止めようとする。


「別に俺は構わないぞ。ただ1個、注文を付けるなら、冒険者さんと呼ぶのは辞めて欲しいかな」


「どうしてなのですか?」


「んー。これから一つ屋根の部屋で生活をするわけだし、あまり他人行儀なのも味気ないだろう」


「なるほど、なのです……」


 サーニャは何かを考え込むように暫く俯いていたかと思うと唐突に顔を上げて。


「では改めまして。お兄ちゃん♪ これからよろしく、なのです」


「……お、おう。よろしくな。サーニャ」


 唐突に「お兄ちゃん」と呼ばれて驚く悠斗であったが、年齢差を考えればそれほど不自然でもないだろうと判断をする。


 これからは同じ家で生活をするわけだし、他人行儀に過ぎるよりは良いだろう。


「サ、サーニャ。ユート様になんて失礼なことを言うんだ!?」


「いや。俺のことは好きに呼んでくれて構わない。リリナも『ユート様』なんて無理して言ってないか? 前みたいに『ユート』って呼び捨てでも良いぞ」


「んでも。それは流石に不自然だろ……。オレたちはユート様の奴隷になったのに……」


 リリナとサーニャの右手の甲には作成したばかりの呪印が浮かび上がっていた。

 

 悠斗は既に「自分を裏切らないこと」「自分の情報を他人に口外しないこと」という二つの命令をフォレスティ姉妹に行っている。


 隷属契約の能力にはお互いの位置を把握したり、能力略奪の効果を共有するメリットがある。 

 今後のことを考えると利用しないという選択肢はないだろう。


「そこは別に気にしないでくれよ。リリナのことは頼りにしているし、色々な仕事を任せたいと思っているんだ」


「……その、仕事って?」


「具体的にはこの家の掃除、家事全般を任せたいと思っている」


 悠斗が告げると、リリナの表情はパァッと明るくなる。


「こんなに広い屋敷を!? オレ1人で掃除しても良いのか!?」


「……ああ。随分と嬉しそうだな。今後は人員を増やすかもしれないし、リリナには家事部隊の隊長をやってもらいたいと考えている」


「当たり前だろ! こんな場所で1日中家事をしていられるなんて夢のようだぜ!」


 リリナの双眸は、新しい玩具を買い与えられた子供のようにキラキラと輝いたものであった。


「お兄ちゃん。リリナは昔から三度のご飯よりも家事が好きなのです。気にしたら負け、なのです」


「そ、そうだったのか」


「よし。そうと決まれば……まずはこの屋敷の全体を調査して掃除の計画を立てなくてはな! ユート。悪いが、オレはさっそく仕事に移らせてもらうぜ」


「うん。そこは任せるよ」


 悠斗が許可するとリリナはポニーテールを翻して颯爽と部屋を後にした。


 家事が得意であるというのは事前に聞いていたが、まさか仕事を与えて喜ばれるとは予想外であった。


「お兄ちゃん。リリナの仕事が家事なのは分かったのですが、サーニャの仕事は何なのでしょうか?」


「サーニャの仕事……か」


 悠斗の当面の目的は家政婦となる人間を雇うことであったので、そこまでは気が回っていなかった。


 けれども。

 懐柔のスキルホルダーであるサーニャならば、何か適任となる仕事がありそうな気がする。


「今のところ特にこれと言って任せたい仕事はないから、暫くはリリナのサポートに回ってくれないか?」


 悠斗が告げるとサーニャは、ぷっくりと頬を膨らませる。


「ふにゅ~。分かりました。けれども、何か釈然としないのです」


 これ以上ないくらいにサーニャにハマった仕事が見つかるのは、それから僅か数日のことになる。





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