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隠密行動



 悠斗はスピカたちと別れた後。

 単独で盗賊団を討伐することを決意した。



 透過@レア度 ☆☆☆

(自身とその周囲の物体を透明に変えるスキル。使用中は行動速度が激減する)



 こういうタイミングで役に立つのが透過のスキルである。

 悠斗は自身の姿を透明に変えると村の中を歩き回る。


「いや~。ちょろいもんだぜ」


「ああ。これで今夜も美味い酒が飲めそうだ」


 悠斗が最初に目を付けたのは、5人組の盗賊であった。


 中には銅貨や鉄貨が入っているのだろう。

 5人はパンパンに膨れ上がった麻袋を片手に上機嫌の様子であった。


(……ウォーター)


 悠斗は心の中で呪文を唱えると、先端が尖った氷塊を右手に具現化させる。

 狙うは身長180センチは超えるかという5人組の中でも一番大柄な男であった。


 武術だけに止まらず戦闘に役に立ちそうなスポーツがあれば、何でも吸収してきた悠斗は《ダーツ》の技術についても精通していた。


 悠斗が手にした氷塊は、ダーツの矢をイメージして作ったものである。


 透過の能力を解除してから手にした氷矢を投擲。


 肘から先の力だけで投擲する《ダーツ》の技術を極めた悠斗であれば、テイクバック動作からリリースまでの時間が1秒にも満たないものであった。


 直線の軌道を描いたそれは、男の足首を抉るようにして突き刺さる。


「……ガッ! い、痛てえっ!」


 男の悲鳴が上がった。

 盗賊の1人は立っていることすら困難になり、イモムシのように地面を転がり回る。


「誰だッ!?」


 突如として奇襲を受けた盗賊団たちは一様にして警戒の姿勢に入る。


 だがしかし。

 氷矢の飛んできた方角には一切の人影がなかった。


 透過の能力を発動させた悠斗の姿を盗賊たちは捉えることが出来なかったのである。


 悠斗は盗賊たちの視線から自分の姿が外れたことを見計らって透過の能力を解除し、次の攻撃動作に移る。


 今度は先程とは、別方向から飛んできた氷矢が次の男の足首を捉えた。


「……グハッ!」


 盗賊たちは慌てて振り返るが、矢張りそこに人の気配はない。

 姿の見えない襲撃者相手に盗賊たちは完全にパニックに陥っていた。


(よし……。良い感じだ)


 透過の能力には、体の動きを著しく重くする副作用がある。


 従って、通常の人間であれば透過の能力を維持したまま戦闘を行うことは困難を極める。


 だがしかし。

 ダーツを極めた悠斗はその高速投擲技術を活かして、攻撃の瞬間にのみ透過の効果を解除することによって、盗賊たちに一方的な攻撃を与えることに成功していたのであった。



 ~~~~~~~~~~~~



 結局。

 悠斗が5人の盗賊たちを無力化するまでにかかった時間は、2分にも満たないものであった。


 氷矢によって機動力を削いだ悠斗は、そのまま盗賊たちの頭を足蹴りして意識を奪う。

 その際にアイテムを剥いでおくことも忘れない。



 盗賊のナイフ レア度 ☆☆

(刀身が大きく反り返った殺傷能力の高いナイフ。盗賊たちが好んで使用する。素材の剥ぎ取りには向かない)



 5人の盗賊たちは共通して《盗賊のナイフ》という武器を所持していた。

 ランク2のアイテムでも5本もあれば、そこそこの値段で売ることが出来るだろう。


 少なくとも10体の素材を集めなければ金銭と交換できない魔物を討伐するよりは、ずっと金銭効率は良さそうであった。



(……いや。別に俺は金儲けのために盗みを働いているわけではない。あくまでこれは村人たちの安全を守るためだ!)



 武器を剥いでおけば、仮に盗賊たちが意識を取り戻しても戦闘能力を大幅に削ぎ落とすことが出来るだろう。

 

 悠斗は自分にそう言い訳すると――。

 次なる金づるを求めて村の中を闊歩するのであった。




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