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女騎士のたしなみ



 戦闘を終えた悠斗は、騒ぎが大きくならない内に屋敷を後にすることにした。

 その際にギーシュの装備を奪っておくことも忘れない。



 簒奪王の太刀@レア度 ☆☆☆☆☆☆☆

(攻撃した相手の『自由』を奪うことの出来る刀剣。斬り付けた相手を麻痺状態にする効果がある)



 貴族のタキシード@レア度 ☆☆

(防具としての性能には乏しいが、装飾性に優れている)



 貴族のブーツ@レア度 ☆☆

(防具としての性能には乏しいが、装飾性に優れている)



 元を正せば先に略奪行為を働いたのは相手の方である。

 装備を手に入れるくらいの役得があっても罰は当たらないだろう。


 以前にレアリティがランク6の《伝説のオーク宝剣》が70万リアで落札されたことから推測するに――。


 今回のランク7装備《簒奪王の太刀》は、競売に掛ければ相当な値段が付くに違いない。

 

 今後の冒険における貴重な軍資金にさせてもらうとしよう。


 貴族のタキシードと貴族のブーツに関しては残念であるが諦めることにした。

 全体が血だらけで少し洗ったくらいでは落ちそうにない。


 奪ったところでランク2の装備には、それほどの価値は付かないだろうと悠斗は判断したのであった。



 ~~~~~~~~~~~~



「ああ。そうだ。シルフィアにも装備を渡しておこうかな」



 ミスリルブレード@レア度 ☆☆☆☆

(希少な金属で加工した刀剣。その切れ味は岩をも裂くと言われている)



 エレメントアーマー@レア度 ☆☆☆☆☆

(魔法耐性に優れた特殊な鉱物を用いて製造された鎧。使用者の体型によりサイズが自動で調整される)



 悠斗は《岩山の洞窟》で手に入れたアイテムを魔法のバッグから出してからシルフィアにそれらを手渡す。



「これは一体……!? どこでこのような希少なアイテムを……?」 



 騎士の家系で育った経緯もあり、シルフィアは装備の価値について理解していた。

 性能の高いミスリル系の武具は騎士たちにとって憧れの装備の1つであり、間違っても地位の低い女騎士などに与えられる代物ではなかった。


「……すまない。主君の奴隷という立場である以上、このような高価な装備を受け取る訳にはいかない」


「まあまあ。そう言わずに受け取ってくれよ。このままだとバッグの中で腐らせるだけだしさ」


「しかし……」


「それならこうしよう。高価な装備を与える分、シルフィアはそれに見合った働きを俺に返してくれ。俺にとってはそれが一番嬉しいことだからな」


 悠斗が強引に勧めると、シルフィアは遠慮がちに首肯する。


「……承知した。主君がそこまで言うのであれば有難く受け取ることにしよう」


 仰々しく頭を下げると、シルフィアは悠斗から受け取った装備を身に付け始める。

 ミスリルブレートとエレメントアーマーを装備したシルフィアは、すっかり騎士らしい風貌になっていた。



(……うん。悪くないな)



 使用者の体型によりサイズが自由に調節される効果のあるエレメントアーマーはたわわに実ったシルフィアの乳房をピッタリ覆うサイズに変化して、何とも言えない色気を漂わせていた。


 スピカの胸が小さいという訳ではないが、やはりシルフィアの胸は別格である。

 頑強な金属鎧と柔らかそうな女体の組み合わせのギャップには、男のロマンが詰まっていた。


 そして。

 紆余曲折を経たものの――。

 

 悠斗はここでシルフィアに対し、元の世界に戻るための方法を尋ねることを決意するのであった。






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