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魔法のバッグ

 


 その後も悠斗の略奪行為は続いた。

 家主が死んでいることを良いことに悠斗は、オークたちの屋敷の中を自由きままに闊歩する。

 偶然入った部屋の1つに雑多な衣服が吊るされているのを発見。



 冒険者の服@レア度 ☆

(駆け出しの冒険者が好んで着る服。肌触りが良く動きやすい)



 最初に悠斗が目を付けたのは着替えの服である。

 この世界の文化がどうなっているかは分からないが、少なくともオークたちの返り血に染まったジャージ姿で外を出歩くのは得策ではないだろう。


 どうしてオークたちの屋敷に人間用の服が?

 等と一瞬だけ疑問に思った悠斗であったが、人間を商品として扱う奴隷商人たちにとっては、これらも商売道具の1つなのだろう。


 悠斗は部屋に吊られていた手頃な男物の服を見つけると、ジャージを《魔法のバッグ》の中に仕舞って、《冒険者の服》に着替えることにした。


(もしもの時に備えて……予備の服も必要だよな……)


 悠斗は部屋の中にある男性用の衣服を次から次へと魔法のバッグに詰め込んでいく。



「お。これは貰っておこう」


 

 蝙蝠のマント@レア度 ☆☆

(ジャイアントバッドの皮をなめして作られたマント。風魔法に対する耐性に優れている)



 悠斗は魔眼による説明文に目を通すや否や、さっそく《蝙蝠のマント》を身に付けることにした。

 この装備はこれから長く重宝することになるかもしれない。


 蝙蝠の皮で作られたらしい黒色のマントは、夜戦時に闇の中に紛れるには最適な色合いをしている。


 今はまだ効果を実感することは出来ないが、これから先、手に入れた武器を隠し持つのにも都合がいい。


 結局。

 悠斗はこの部屋で《蝙蝠のマント》に加えて《冒険者の服》を合計で15枚も手に入れることに成功した。



 ~~~~~~~~~~~~



 伝説のオークの宝剣@レア度 ☆☆☆☆☆☆

(かつてオーク族の英雄が使用していたとされる剣の中の一振り。多様な宝石がちりばめられており、この剣を所有することはオーク族にとっては、その地位を誇示するためのステータスになる)



「なんか凄そうなアイテムきたー!!」


 屋敷の廊下を歩いている最中。

 悠斗は一際レアリティの高そうなアイテムを発見する。


「しかし、なんだろうこの胸の中に残るやるせない気持ちは……」


 せっかく格好良い名前のアイテムなのにオークという単語が全て台無しにしている感じがある。


 伝説のオークとは一体……。

 悠斗はそんなことを考えながらも、壁に飾られている《伝説のオークの宝剣》を手に取ると平然とした顔で魔法のバッグにそれを収納する。



「……ッ。やけに重くなったな」



 直後、《魔法のバッグ》が一気に重量を増したのを感じた。

 どうやらこのアイテムは制限容量である100キロをオーバーしてしまうと、それ以降の重量をそのまま反映させてしまう仕様らしい。


「……流石に色々と盗み過ぎたか」


 外に出ていたオークたちが帰ってくるリスクを考えるとあまり長く、屋敷に止まるのも危険だろう。

 そう判断した悠斗は、意気揚々と屋敷の外に出るのであった。



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