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久しぶりのギルド



 サーニャの『占いの結果』が気になるところではあったが、何時までも悩んでいても仕方がない。


 そう考えた悠斗は、何時ものメンバーを引き連れて冒険者ギルドに向かうことにした。



「主君。何もこんな時に危険を冒してまで、仕事に出かけなくても良いのではないか?」



 悠斗の右隣を歩きながらも、心配そうに声をかけてくる少女の名前はシルフィア・ルーゲンベルク。


 卓越した剣の技術を持った金髪碧眼&スタイル抜群の女騎士である。

 

 もともとは高名な騎士家庭で生まれ育ってシルフィアは、色々と訳あって悠斗の奴隷として生活するようになっていた。



「そうですよ! 何もこんな危険な時期に仕事をする必要はありません!」



 シルフィアの意見に同調するのは、左隣を歩くスピカである。


 このところ、邪神の力を宿したブレイクモンスターの出現は増加傾向にあり、今となっては冒険者としての仕事を休業するものが続出していた。


 スピカ&シルフィアの意見も理解できる。


 幸いなことに悠斗の手元には、ダンジョン攻略資金である2000万リアという資金がほとんど手付かずの状態に残っているのだ。


 強敵に遭遇するリスクが高い時には、大人しく自宅に籠っているのが賢い選択というものなのかもしれない。

 


「すまん。2人とも。お金のためというわけではないんだ。この仕事は、俺にとっての生き様。ライフワークみたいなものだからな」



 キリッとした凛々しい顔つきで悠斗は言った。



「主君……」「ご主人さま……」



 仕事に情熱を燃やす男性が魅力的に見えるのは、どの世界でも共通なのだろう。

 

 悠斗の格好良いセリフを受けたスピカ&シルフィアは、心なしかうっとりとした視線を向けるようになっていた。



(……本音を言うと、100人の奴隷ハーレムを達成するためには、お金は幾らあっても足りないからな)



 強敵と遭遇するリスクの高い状況は、裏を返せば一攫千金のチャンスとしても捉えることができるだろう。


 これから先、更なる奴隷ハーレムを拡大していくためには、より一層の生活資金が必要になっていくのである。



(ん? なんだこれ……?)



 冒険者ギルドに入った悠斗は、そこで強烈な違和感を覚えていた。


 久々に訪れる冒険者ギルドの中はガラガラだった。

 

 何時も通りであれば、100人を超える冒険者たちが見えるはずなのだが、今日に限ってはその10分の1にも満たない人数である。


 ギルドの中にいる数少ない冒険者たちの表情にも覇気がなく、建物の中は全体的に暗澹とした雰囲気に包まれていた。


 そして何より、悠斗にとって衝撃的だったのは、この街の冒険者ギルドの顔と呼んでも過言ではない人物の姿がどこにも見えないことであった。



「あのう。すいません」



 ココネ・グライス

 種族:ライカン

 職業:ギルド職員

 固有能力:なし



 疑問に思った悠斗は近くにいた受付嬢に声をかける。


 ギルド職員のココネは、頭から伸びた犬耳と黒淵メガネが特徴的な女の子であった。



「あ。はい。なんでしょうか」


「何時もここに座っていた、エミリアさんっていないんですか?」


「エミリア先輩でしたら長期の休暇を取っているようです。見ての通り最近、ウチの仕事は減少中でして、何時になったら戻ってこられるのか……」


「そうですか……。分かりました……」



 ココネの返事を聞いた悠斗は複雑な心境を抱いていた。



(エミリアさん……。仕事を離れるなら俺に一言あっても良かったのになあ……)



悠斗にとってエミリアは、異世界に召喚されてから間もない頃から付き合いのあった、最古参の顔見知りであった。

彼女の笑顔を見ることが、冒険者ギルドを訪れる悠斗にとっての楽しみとなっていたのである。

 


「お困りのようだな。ユートくん」



 ラッセン・シガーレット

 種族:ヒューマ

 職業:冒険者

 固有能力:読心


 読心@レア度 ☆☆☆☆☆☆

(対象の心の状態を視覚で捉えることを可能にするスキル)



 意気消沈の最中に話かけてきたのは、悠斗にとって見知った女性であった。


 彼女の名前はラッセン・シガーレット。


 歳の頃は18歳くらい。

 オシャレな皮ジャケットとお尻が見えそうになるくらい短いパンツを履いたワイルド系の美人であった。



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