表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
292/328

サーニャの占いハウス



 チュンチュンチュン。

 耳を澄ませば、窓の外から小鳥たちの囀る声が聞こえてくる。



「ん? なんだろう。」



 とある日のこと。

 日課である朝の鍛錬を始めようと外に出た悠斗は、奇妙な光景を目にすることになる。



「「「ホネー! ホネー!」」」



 そこにいたのは受肉を果たして、美少女の姿になったスケルトン(♀)たちの大群であった。

 

 理由は全く分からないがスケルトン(♀)たちは、屋敷の庭に作られたテントの前に行列を作っていた。


 何がなんだか分からない。

 テントの上には丸みを帯びた子供っぽい文字で、『サーニャの占いハウス』という表札が立てられていた。



「あ。おはようございます。ご主人さま」



 列に並びながらも挨拶をする少女の名前は、スピカ・ブルーネル。

 

 頭から犬耳を生やしたライカンという種族の彼女は、悠斗の家に住んでいる奴隷の女の子たちの中でも最古参メンバーだった。



「スピカ。これは一体?」


「あれれ? 知らなかったのですか? サーニャちゃんが始めた占い屋さんのこと」



 初耳である。まさか自宅に庭でビジネスが始まっているとは、悠斗にとっても想定外の出来事であった。



「何ですか。騒々しい」



 突如として2人の会話に割り込んできた症状の名前はサクラである。

 この世界では珍しい黒髪黒目をしたサクラは、元々ルーゲンベルクの家に仕えるメイドだった。



 だがしかし。

 以前にルーメルに遠征をしてからというもの、縁あって悠斗の奴隷として傍に仕えることになっていた。



「ああ。例の占いハウスのことですか。まったくもって嘆かわしい。占いなど所詮、人間の持つ弱い心に付け込んだ悪しき文化だというのに」


「え~。でも、サーニャちゃんの占い、よく当たるらしいですよ? サクラさんも良かったら、参加していきませんか?」


「お断りします。生憎とワタシには占いを信じる女性の気持ちが分からないので」


「そうですか……。残念です。私はこれから、ご主人さまとの相性を『恋愛占い』で見てもらうところだったのですが……」


「…………」



 気のせいだろうか。

 スピカの口から『恋愛占い』というワードが出た途端、サクラの様子が僅かに変化したような感じがした。

 


「……まあ、何事も頭ごなしに否定するのは愚か者のすることですからね。仕方がありません。ワタシも一度は自分の世界を広げるという意味で、占いというものを経験しておくことにしましょう」



 ブツブツと独り言のように呟いたサクラは、列の最後尾に並びは始める。


その面持ちは、心なしかソワソワと落ち着かないものになっていた。



(……知らなかった。サクラにも意外と女の子らしい一面があったんだなあ)



 せっかく占いの話題で盛り上がっているのに自分だけ輪の中に入れないのは忍びない。

 そう考えた悠斗は、屋敷の女の子たちと一緒にサーニャの占いハウスに並ぶことにした。

 





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
●ウェブトゥーン化のお知らせ



異世界支配のスキルテイカーがウェブトゥーンで復活しました!! こちらもよろしくお願いします!


異世界支配のスキルテイカー 

https://manga.line.me/book/viewer?id=B00165415107#/page=1

― 新着の感想 ―
[気になる点] >症状の名前はサクラ 少女?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ