VS 彗星世代
偽悠斗との勝負のために再び《岩山の洞窟》にやってきた。
勝負は6時間後――。
どちらがより多くの『オーガのツノ』を持って、冒険者ギルドに帰還できるかというルールであった。
果たして偽悠斗、改めギリィはどれほどのツノを持ってくるだろうか?
前日の戦果では0本であったが、この数字は本物の実力を隠していたと考えた方がいい。
確実に勝利するためには10本は集めておきたいところである。
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「つ、疲れたぁ……。しんど……」
複数匹のオーガとエンカウント出来たのが幸運だった。
探索から5時経過した頃には、12本のオーガのツノを獲得することに成功していた。
悠斗はそこでステータスを確認する。
近衛悠斗
固有能力: 能力略奪 隷属契約 魔眼 透過 警鐘 成長促進 魔力精製 魂創造 魔力圧縮 影縫
魔法 : 火魔法 LV4(12/40) 水魔法 LV6(10/60)
風魔法 LV5(4/50) 聖魔法 LV6(37/60)
呪魔法 LV6(6/60)
特性 : 火耐性 LV6(9/60) 水耐性 LV3(0/30)
風耐性 LV4(6/40)
火耐性の項目が大幅に向上していた
このところはオーガばかり倒していたので、ステータスが大きく偏ってしまったのが悩みどころであった。
(……でもまぁ、ひとまずこれで勝負に負ける可能性は無くなったかな)
ホッと胸を撫でおろした悠斗が出口を目指した直後であった。
頭の中に警鐘スキルによる電子音が鳴り響く。
「なんだ……!?」
ふと視線を挙げると、天井が崩れて、今にも落下しそうな状態になっていた。
最初は落石かとも思ったのだが、それにしては様子がおかしい。
いくらなんでも唐突で、崩れてくる範囲が多すぎる。
何者かが人為的に引き起こしたものだとしか考えられなかった。
「――それなら!」
走って逃げたところで天井の落下範囲外に避難できそうにない。
そう判断した悠斗は先日、入手したばかりの《影縫》のスキルを使用することにした。
ドルトル・ヒューマッハ
種族:ハーピィー
職業:冒険者
固有能力:重量変化
重量変化@レア度 ☆☆☆☆☆☆
(物体の重さを変化させるスキル)
「少し驚いたぞ。今の一撃を受けても無傷とはな……」
粉塵の中から現れた人物は、《鳥人ドルトル》であった。
ドルトルの姿を目撃した瞬間、悠斗は今回の落石の原因が固有スキル《重量変化》だということを理解した。
「おいおい。ドルトル~。お前が殺し損ねるとは珍しいじゃねーか。それともまさか俺っちのために見せ場を取っていてくれたのか?」
ジンバー・ルッカス
種族:レプラコーン
職業:冒険者
固有能力:昆虫操作
昆虫操作@レア度 ☆☆☆☆☆☆
(昆虫を操るスキル)
続けて現れたのは、平均身長130センチと小柄な種族――レプラコーンの《蟲使いジンバー》である。
ドルトルとジンバー。
2人は悠斗と同じ《彗星世代》の中心人物であり、悠斗と同じシルバーランクの冒険者であった。
「そういうことかよ。最初からまともに俺と戦うつもりはサラサラなかったということか」
「――ハハハッ。まぁ、そういうなよ。戦いに勝つためには、どんな汚い手段も厭わない。そういうやり方がオイラにとっちゃ正攻法なんだ」
最後に現れたのは、悠斗とウリ二つの姿をした――《百面相ギリィ》である。
変身@レア度 ☆☆☆☆☆☆
(過去に触れたものの姿に成り代わるスキル)
ギリィは固有能力《変身》を解除して本来の姿を露わにする。
包帯の中のギリィの素顔は、意外なことにハイレベルな美男子であった。
今回の更新で記念すべき200話目です。
次話更新は明日になります!




