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ラッセンの誘い



 ラッセン・シガーレット

 種族:ヒューマ

 職業:冒険者

 固有能力:読心


 読心@レア度 ☆☆☆☆☆☆

(対象の心の状態を視覚で捉えることを可能にするスキル)



「ユートくん。随分な人気みたいじゃないか」


「ラッセンさん!?」



 ファンの女性たちを掻き分けて進んでいくと、見知った冒険者がそこにいた。


 歳の頃は18歳くらい。

 ラッセン・シガーレットはオシャレな皮ジャケットとお尻が見えそうになるくらい短いパンツを履いたワイルド系の美人である。



「いやー。あははは。まさか俺にファンの女の子ができるなんて思いもしなかったですよ」



 何処か浮ついた面持ちの悠斗に対し、ラッセンは冷ややかな視線を送っていた。



「舞い上がる気持ちは分かるが、もう少しキミは気を引き締めた方が良い。たしかにキミは武闘家として前代未聞の偉業を成し遂げた。けれども、冒険者の仕事はどんなに強くても……いや、強くあるが故に命を落とすことがあるのだよ」



 自身の経験を交えて語るラッセンの言葉は悠斗の胸の奥に突き刺さる。



「キミが死んでしまうと、キミを頼りに生きている子たちが不幸になるということを忘れないで欲しい」


「……ありがとうございます。ラッセンさんのおかげで目が覚めたみたいです」

 


 周囲からちやほやされて浮かれている場合ではない。


 今優先してやらなくてはならないことはなんだろう? と悠斗は自問する。

 


(そうだよ……。俺にはまだ『100人の美少女との奴隷ハーレム』という達成していない野望があるじゃないか!)



 ファンの女性たちのレベルがあまり高くなかったのが不幸中の幸いであった。


 危なかった。

 もし周りにいたのがハイレベルな美少女であったら、浮かれて目標を失っていたかもしれない。


「そんなユートくんに朗報だ。1時間ほど前、シルバーランクの冒険者に緊急招集がかかった。依頼を受けるかは自由だが、キミの緩んだ気持ちを引き締めるにはちょうどいいんじゃないか?」


「…………ッ!?」



 ラッセンの言葉を受けた悠斗はメラメラとヤル気の炎を灯らせていた。


 このところの悠斗は魔族との戦闘にかかりきりで、冒険者としての仕事が疎かになっていた。


 ここは今一度原点に立ち返って、冒険者としての仕事を率先してこなしていくべきなのではないだろうか?


 そう判断した悠斗は、ラッセンと共に冒険者ギルドに向かうのであった。


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