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こんにちわ



 ローナス平原に建てられた《四獣の塔》の最上階である《黄金の間》の玉座にはワイングラスを持ったマモンが座っていた。



(さてと……。ユウトくん。果たしてキミは、何階までボクの城を攻略できるのかな?)



 この《四獣の塔》は、長い年月と膨大な資産をつぎ込んで作成したマモン自慢の牙城であった。


 全長300メートルにも及ぶこの塔は、元々《ダンジョン》として発生した建築物を改造して作られたものである。



 全50階から構成されている10階ごとに《玄武》・《白虎》・《朱雀》・《青竜》の4つの魔族から成る《四獣》というボスが防衛に当たっている。



 1~10階の《玄武》が守護するフロアーは、侵入者を翻弄する複雑な地形がコンセプトとなるエリアである。


 このフロアーは迷路のように入り組んでおり、設置されているトラップの数も他フロアーと比べて最多である。

 1万を超えるパターンの分かれ道が、侵入者の体力と精神力を削る、過酷なフロアーとなっている。


 11~20階の《白虎》が守護するフロアーは、厳しい『寒さ』がコンセプトとなるエリアである。

 このフロアーは室温が氷点下40度を下回り、吐き出した息がそのまま凍結する環境になっている。


 21~30階の《朱雀》が守護するフロアーは、前のフロアーとは対照的に厳しい『暑さ』がコンセプトとなるエリアである。

 このフロアーの室温は70度を上回り、一歩道を踏み外すとそのままマグマの中に落下するようなトラップが無数に散りばめられている。



 31~49階の《青竜》が守護するフロアーは、これまでのエリアとは趣向が異なり、複雑な地形・過酷な環境が存在しない。


 このフロアーを守護するのは、マモンの直近である武闘派の魔族たちである。

 純粋な『力』のみが求められるこの階層を突破することが出来るのは、真の強者のみである。



「仮に順調にフロアを攻略したとして……最上階にたどり着くのは7日後というところかな」



 もっともマモンは悠斗が最上階に辿りつくことは絶対にないと踏んでいた。


 これまでに侵入者が到達した最高記録は3Fである。

 どんなに運が良くても、10Fを守護する《玄武》に人間が勝利することは有り得ない。


 7つの固有能力と老獪な戦術を巧みに駆使する《玄武》は、魔族の中でもトップクラスの戦闘能力を有しているのである。



「まあ、気長に楽しませてもらうとしよう。グレータデーモンを打ち破ったキミの実力には期待しているよ」



 塔の各階には、映し出した景色を映像として記憶《投影の魔石》が設置されている。


 このアイテムによってマモンは、最上階にいながらにして侵入者の動向を知ることが出来た。



「ふぅ……。やはり下々の頑張りを見下ろしながら飲むワインは最高だな」



 気分を良くしたマモンがワインが口にした直後であった。



(誰だ……? インプたちには立ち入りを禁止しているはずだが?)



 何処からともなくコツコツと床を叩く聞こえてきた。


 部下の誰かが訪ねてきたのかと思ったのだが、それにしても様子がおかしい。

 

 この部屋の入口となる扉は未だに閉ざされたままである。

 音のした部屋には小さな『窓』が1つある以外には、外部との接触手段は何もない。


 相手が高度な『飛行能力』でも有していない限り、全長300メートルを超える《四獣の塔》の窓から部屋に入るなどという芸当は不可能なことである。



「こんちゃーす。お、お前がマモンかぁ」



「ブーッ!!」



 その少年――近衛悠斗の顔を見た瞬間。

 マモンは口の中のワインを吹き出すのであった。





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