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心配する心


今回は凪原なぎはら 弥奈みな視点です


「……ちょっと、俺は寄り道してから行くは」

「「へっ??」」


 突然、信にぃが言いだした

 いや、お義兄さんが言いだした

 駄目だな私、たまに昔の言い方が出る

 それはそうと本当に突然言い出した


「うん、行ってらっしゃい」

「おう、行ってくる」

「ちょ、ちょっといきなりどうしてよ!!」


 お姉ちゃんが言いだす

 それもそうだろうな

 やっと待ち望んでいた人と一緒に登校できるんだから

 理由も聞きたくもなるわ


「いや、忘れ物あるんだ。ちょっととってくる」

「なら、私も……」

「いいから。ちゃんと授業までに間に合わせる」

「でも……!!」


 なかなか引き下がらないお姉ちゃんにゆうちゃんは止めに入った


「戻るって言うんだから大丈夫だって……」

「いいの? ゆうくん。またどっかにいなくなるかも……」

「大丈夫だって。今回は……」

「……わかった」


 どうにかあきらめたみたいだ

 でも、諦めきれていない

 あの眼はまだ何か言うつもりだ

 だから、私は先に言う


「心配ないって言うんだから信じなよ。お姉ちゃん」

「弥奈……」


 さすがにもう言わないだろう

 信にぃもいつの間にかいない


「じゃ、私はこっちだから」

「うん。いってらっしゃい」

「弥奈とゆうくんもね」


 手を振って別れる

 私達が向かう中学校と高校では場所が違うのでいつもここで別れる

 しかし、今日のお姉ちゃんは少し元気がない


「心配?」

「うん」


 すかさずゆうちゃんが私に話しかけてくれた

 こういう気遣いができるところが好きだ


「大丈夫だよ。兄ちゃんはいなくなるときは……わかるから」

「そうなの?」

「うん。なんだかね……僕にはわかるんだ」


 意外だ

 ゆうちゃんはなんでもできる人だとは思っていたけどまさか、失踪までわかる人だったとは……

 もう少しよく知っておかないといけない


「それってどういう風にわかるの?」

「う~~ん、ぶっちゃけて言っちゃうと勘なんだけどね」

「そうなんだ」


 勘でそれだけ自信があればすごい

 ……それにしても信にぃはどこに行ったのだろう

 学校行くの楽しみにしていたみたいなのに……


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