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不穏な黒煙


今回は凪原なぎはら 美咲みさき視点です


「裕也。もうちょっと周り見ような?」

「はい……」


 信也君に包帯を頭に巻かれながら、裕也君が力のない返事をする

 あの後、頭から落ちて盛大な音が鳴り響いたのだが、それは信也君が着地する音で間一髪のところで信也君が裕也君を助けた

 しかし、その助け方に問題上が有り裕也君は頭を少しだけ切った

 弥奈はそれを見ただけに気絶してしまい、ソファで寝ている


「よし、終わり! 裕也と美咲は休んでろ。飯作った来る」

「あ、それくらい、私が……」


 そう自分で名乗り出ようしたら信也君が人差し指を私の唇に当て……


「今日ぐらいは、俺が作る」


 さわやかな笑顔で言った

 私はそれに見とれてしまい……


「はい」


 としか言えなかった

 そして、私はそのままソファに座り込む

 ……唇に人差し指がふれた!!

 自分でわかる

 うっとりしている

 どうしてだろう

 心臓音が止まらない

 台所での爆発音をかき消すかのようにドキドキとなっている

 ………爆発音???


「あ~~、うん。食えるよな?」


 心配そうな声が聞こえた

 そう言えば残っている食材って確か……

 トマト2個

 タマネギ4玉

 あと、弥奈が持ってきた怪しげな薬3瓶

 だけじゃなかったかしら?

 ………いやな、予感がする!!

 急いで台所に向かう

 すでにもう黒い煙が立ち上っているが気にしてはいけない

 

「信也君! 大丈夫なの!?」

「あ? 大丈夫だけど??」

「へっ?」


 台所には換気扇が回され黒い煙が少なく、4人分と思える皿が置かれていた

 そして、信也君はトーストを切り分けている

 ………あれ?


「あの、あれ?」

「一体どうしたんだよ?」

「い、いや、あのこの黒い煙は??」

「ああ、さっきちょっと失敗してな」

「ど、どういう失敗?」


 気になって仕方がない

 だって、黒煙が舞い上がっていたのだ

 一体何をどうすれば……


「……まあ、気にしなくていいよ。料理には関係ないから」

「き、気になるよ!!」

「気にするな」


 そう言う信也君はなぜかさびしそうな顔をした

 ……?? 料理で?

 わからないなぁ


「美咲、運ぶの手伝ってくれないか?」

「あ、うん」


 私は言われてとりあえず2人分を運んだ



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