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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。

祝福

作者: たか
掲載日:2026/05/17

これからオレは彼を食べる

彼はオレが殺した

オレは彼と共に永遠の地獄へと落ちる

「いただきます」


オレは60歳のゲイだ

町行くかわいい男の子に

「かわいいね♡おじさんに食べさせて♡」

とド直球でナンパをする

恥ずかしいとこはない

年寄りはモテないのだ

だからこそ数を稼ぐことが重要だ


しかしトラブルも多い

小学校に侵入した時は

自分がグレーなことをしていると

気が付かなかった

だが人生を謳歌するということには

リスクというものは

付き物なのだ


それに若い男の子みると

身体中にエネルギーがみなぎってくる

これがオレの生きる意味だ


そんなオレに嬉しい出来事があった

SNSで男の子と仲良くなったのだ

彼はさとし君と言う

20代のピチピチの男の子だ

彼は自分のことを洗いざらい話してくれる

恋の話、趣味の話、夢の話、

そしてコンプレックスなどをオレに

打ち明けてくれた

オレは嬉しくて仕方がなかった

オレはオレの全てをさらけ出した

オレは確かに今まで社会の規範から逸脱してきた

しかし、さとし君と話していて気がついたのだ

そうだこんなふうに全てをさらけ出せる

相手がいればそれで満たされる

さとし君と話していればそれでいいのだ

オレの人生は180°変わった

さとし君はオレの全てになった

さとし君とは毎日LINEをする

お互いセンシティブなことも話すようになり

オレは彼のことをもはや家族と認識していた


ああ、さとし君に会いたい

彼を食事に誘うと「それはまた今度で」

とはぐらかされた

会う気はあるのだろう

後は心の準備なのだ



ある朝、オレは異変に気がついた

お腹が痛い、今までにないような痛み方だ

病院へ行くと末期のガンだと診断された

オレは頭が真っ白になった


オレはこのままあっさりと死ぬのか?

最後にせめてさとし君に会いたい

オレは彼にLINEを送った

すると信じられない文章が返ってきた

「あードンマイwww」

「あんたとは会わないよー 

 さようなら」



身体がぐわっと猛烈に熱くなる

目がまわり息ができない

意識は徐々に朦朧としていく

気がついたら古びた病院のベッドに横になっていた

1週間昏睡状態だったのだ


オレは自分の人生を振り返った

オレは生まれつき発達障害を

持っていた

そのせいもあってか人間関係は

全く上手くいかなかった

失敗に失敗を重ねオレの生きる気力は

なくなっていった


いつからだろうオレは男の子を

ナンパするようになった

すると男の子たちはバケモノを

見るような目をして去っていった

でもオレは男の子とつながれたような

そんな感覚になった

少しだけさみしさが癒えたような気がした

それでもオレの罪は消えない

オレは地獄に行くべき男だ


だが…地獄に行くべき人間は

オレ1人じゃない!!!!!!!


山に近い住宅街 

そこのアパートの一室へ1人の男が歩いてきた

さとし君だ

オレは階段の陰に息を潜め隠れる

さとし君がドアを開けようとすると

オレは素早く後ろへ回り

ロープでさとし君の首を絞めた

彼はものすごく力で抵抗してきた

生命の危機を感じた

人間の本能の力だろう

しかし60年間狂気の世界を創り上げた怪物には

その力は通用しなかった

さとし君の命の火がなくなると

オレは死体を部屋へ入れた


オレはさとし君を産まれたままの姿にし

風呂場へと運んだ

さとし君の死体は色白で綺麗な肌をしていた

オレは包丁を取り出すと

さとし君の亡骸を切断した

死体は重量があり切断には時間がかかった

新鮮な血がドパドバと溢れ出す

大量の内臓を全て抜き出すとだいぶ軽くなった



彼と共に永遠の地獄へと堕ちる

そのために彼の肉をすべて食べると決めていた

食べやすいよう生肉を細かく切断する

鍋で少しずつ煮て、塩と胡椒をふりかける



初めて食べる殺害したての人間の肉だ

どんな味がするのだろうか

「いただきます」

…..!!!これはおどろいた

うまいなんてもんじゃなかった

まさに絶品

身体中が満たされる

そんな感覚だった

一番愛し一番憎んだ人間の肉の味は

想像を遥かに越えたものだった

20代の若い男の子の肉だ

上質な脂がしっかりと乗っていた

命を奪いその肉を食べる

そうだ昔から人間も動物も

当たり前にしていたことだ

もしかして人間は進化の過程で

大切なものを失ったのかもしれない

オレはひたすら哲学的なことを考えていた


ふとさとし君のことを

考えてみた

普通に考えて20代の彼が60のおっさんなど

相手にするわけがない

みじめなオレに期待させて

バカにしたかったのだろうか?

わからない

いやわからなくていい

さとし君の罪をオレが罰せばいいだけのことだ

オレは切断したさとし君の首を掴むと

さとし君の業に深き

罰を与えた

「ごちそうさまでした」

この世を離れたさとし君に

追悼の念を送った


さて頃合いか

オレはカーテンにローブをかけると

きつく結んだ





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