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第17話 ハクからのドラゴン情報に対する見返りに大きなマジックテントをもらった

「では、タケル。その方には心からの詫びをしよう。この度のこと、誠に申し訳なかった。許してくれるか?」

「ええと。伯爵と商人ギルドから詫びはもらいますので、いりませんよ」

「それでは、国として役立たずということになる。故に、お前には詫びを。ハクには、ドラゴンの情報をもたらしてくれた故、褒美を取らせるぞ。ハク、何か欲しいものはあるか?」

『うーん、そうだね。私が中に入れるマジックテントがあればうれしい』

 

 そんなこと。でも、いいにくいけど、いってみた。


「ほう、そうか。宰相、良い大きさの魔道テントはあるか。確認せよ」

 

 すぐに、と宰相は裏に行っちゃったよ。


「ハク。テントは俺が買った。狭いようなら作ってもらってもいいと思ってる。だから陛下にねだるな」

『そうなの。希望をと聞かれたから話したんだけと。じゃあ、褒美って何を受け取ればよいのか』

「うーん、それはわからないけど。もう、椅子も注文したし、どうするかな」


「陛下。ございます。外側は高さが四メートルほどで幅が八メートル、奥行きは七メートルでございます。内部は空間拡張してありますので、部屋にしつらえることもできましょう。それよりひと周り小さいものもございます」

「そうか! それならばハクも入れるの。それでよいか、ハクよ」

『主に聞いてみて。必要なものもあるだろうし』


 何言ってんだよ、ハク。

 なるほど、と陛下が問うので、マットとかもあるのかと聞けば、同じサイズの圧縮マットとかベッドとかもあるらしい。なるほどね、と苦笑した。

 でも、それはデカすぎるだろうよ。テントを出すところを探すのが大変だ。それなら、ひと周り小さいもののサイズを聞けば、どうやらそれでよさそうだ。

 

「じゃあ、ひと周り小さいものがいいです」


 そういえば、すぐに騎士たちが運んで来た。準備してたんだね。

 ストレージに入れて、礼をいい立ち上がる。だが、「詫びを」と綺麗な箱を渡された。

 これどうするよ。それならハクに旨いもんでも買ってやるか。……いや、ハクが自分でドラゴンと交渉してきた手間賃だな。それならいか。

 あはは、と苦笑して、深く頭を下げてテラスへ出た。俺とイリアとギルマスは、ハクにふれて、馬場に転移した。

 

 明日、商人ギルドに来てくれと言われて、会頭とも別れたんだよ、テラスでね。


 そのまま、ギルマスに礼をいい、明日はどこに行くのかと聞かれたので、詳しく話せば、わかった、と頷いていた。

 じゃあね、とその場に残ったのは、ハクとイリア、俺。だね。

 

 とりあえず、宿に戻るから来れば、といえば嬉しそうなイリアは、大きく頷いた。



 じゃあ、ハクは風呂に入ればいいよ、といえば石けんで洗ってほしいという。どうするかなあ。


「じゃあ、俺が洗ってやるよ。ついでに風呂に入っていいか?」

「あはは、いいよ。じゃあ、頼むね。しっかり洗ってよ、ハクを」

 

 わかった、と二人は風呂に向かった。

 お湯はハクが入れるだろうしね。

 

 じゃ、夕食でも作ろうかな。

 この部屋には寝室くらいの広さのテラスがある。そこにキッチンを取り出して何をつくろうかと考える。

 そうだ、久しぶりにスキヤキかな。

 

 スキルで肉をスライスしていこう。


 近くにテーブルを出して野菜を切る。

 すき焼き鍋がないんだけど。似たようなのあるかな。

 あ、職人さんが使う調理器具の中にあったよ。いくつかあったので、二つをとりだし、カセットコンロ再登場だな。

 先に炊飯を済ませましょうか。

 準備してあった鍋を入れる。そのままタイマーをかけて放置炊飯です。今はオーブンにダッチオーブンごと入れて炊飯してます。だって、タイマーがあるんだもん、便利でしょ。


 野菜を切りながら気がついた。

 肉!

 はあ、切りすぎたか。いや、すき焼きならこれでも足りないだろうね。

 デカい保存容器に一杯入れて、追加の保存容器をとりだし、スライス再開だ。


 そんな風にドタバタしていれば、ご飯が炊けた。

 炊き上がりのものは、そのままアイテムボックスに入れました。準備しておいたもう一つをダッチオーブンに入れてタイマーを押した。


 やっと野菜を切り終わって、あとは、すき焼きの味付けだ。

 とりあえず、糸こんにゃくを炒めて。

 その中に本来なら肉を入れるんだろうけど、俺は後で入れる派だ。肉が硬くなるからね。

 で、白菜みたいな野菜をぶち込んで、砂糖と醤油、酒、うまみ調味料を入れて味を調えます。スーパーの商品の中に、うまみ調味料があったんだよ、これは助かる。


 野菜が煮えた頃、ハクが戻ってきたので、温風ですよ~。ドライというと発動するようにしました。

 当然、あっちこっちむいて、長い毛を乾かしてますね。

 イリアは? と見れば、泳いでるじゃん。

 さっさと洗わないと、メシ食っちゃうよ~


 いい匂いがしたのか、慌てて洗ってるね。早くしないとなくなるよ。


 とりあえず、二つの鍋を並べて、生卵を出しておきましょう。

 まあ、多分、イリアは生卵いらないだろうけど。


 ハクの大きな器に入れる事を考える。

 そうだ、結局、買ってないぞ、ハクの食器。明後日買いに行こう、ヒラリさんの店に。

 

 もう、食べるよ~といえば、イリアが慌ててパンツはいてる。どれだけ好きなんだよ風呂が。まあ、俺も好きだけど。


 ハクは準備万端で待ってるんだ。

 じゃあ、肉を入れましょう。

 鍋に肉を投入する。順番にハラハラと入れて行きます。二つ同時進行ですよ。あ、豆腐忘れたな。追加のときに一緒に豆腐も入れましょう。これは俺の前にある鍋だけですけど。


 野菜と肉をつぎ分けて、ハクの前に置いてやると、嬉しそうにたべ始めた。

 熱いでしょうよ、と思うんだけど気にしてないね。猫舌は適応されないらしい。


「主、これはなんと言う料理? とても旨い。パンが食いたいんだけど」

「これはね、スキヤキっていうんだよ。俺の故郷の料理。次々入れるから、食べてよ。これ、パンね。このパンの方が合うとおもう。俺はご飯だけど」

「これは白飯に合うだろうね。とりあえず、パンを食ってみるから」


 そうだね、と次々野菜を足して肉も入れる。少し調味料も足しました。薄くなるからね、スキヤキは。

 煮たってきたら豆腐を追加。焼き豆腐だからしっかりしてつかみ安い。

 ネギやキノコなどを再投入したころ、やっとイリアが戻ってきた。どうやら髪の毛を乾かしてたみたい。


「あ~気持ち良かった。あれほどデカいと、泳げるな。お? いい匂いじゃないか。俺も食いたい」


 はいはい、とスキヤキを取り分けて白飯を出した。当然、パンも置いたけど。


「なんだ、これ。白飯によく合うな。すごい、旨いぞ!」


 あはは、よかったね。


「生卵か、それ。そんなもの食って大丈夫か?」

「新しいものだけだよ。アイテムボックスに入れておけば古くならないしね。スキヤキには生卵ですから。あとね、白飯にかけて醤油を垂らして、まぜてから食べても旨いよ」

「ふうん、そうか。それも食ってみたいな。とりあえず、今夜はスキヤキ? だっけ、これが最高だな」

 

 嬉しそうなイリアだけど、俺の優先はハクだ。

 煮えた肉と野菜、豆腐、などをでかいボウルに入れてやる。白飯がほしいと言うので、別のボウルに入れてやった。パンと交互に食ってるんだよ、面白いな。


 俺も負けじとガンガン食う。

 当然、野菜や肉などを投入して、味を付けるのは俺の仕事だ。

 

 既にひとつ目の保存容器が空になった。そう、肉のやつね。

 それ以上、まだまだ続きそうなので、野菜も切らないと間に合わない。

 じゃあ白菜かな。それとキノコ、ネギか。そうだ、タマネギも入れよう。


 うん、これなら増えるよ。

 野菜を投入、味を付けて肉を投入。

 その繰り返しだね。白米もつぎ分けるけど、最初の五カップはもうない。オーブンから炊きたてを出して食べてます、今は。


 炊きたてを食う俺は、スキヤキ丼にしてみた。うん、当然だけど、旨いね。

 それを見たハクも丼にしてくれというので、デカいボウルにご飯をたくさん入れて、スキヤキを盛り付ける。これ、すごいね。鍋ひとつ分だよ。山のような白米がハクの口に吸いこまれるように消えて行く。旨い旨いと日本食のファンになってくれてるハクはとてもいい子だ。


 それを見たイリアも同じくスキヤキ丼を希望するので、中くらいのボウル分、白米を入れて、丼にした。

 ほら、食え! と出せば、スプーンでかき込んでるよ。こっちも笑える。


 そろそろ打ち止めの俺と違って、二人はまだ食ってます。

 鍋二つ分、作って火が入るのを待つ。

 

 やっと、二人がたべ始めたので、俺はマジックテントを出してみることにした。テラスなら大丈夫だろうと思ってね。そう、夕食はテラスで食べてるんだよ~


 王宮でもらったテントだけど、どれ程のものかな。


 パン! と開いて見れば、まあ、デカいよね。

 そっと中に入ってみると、ちゃんと灯りがついてた。

 かなりの広さがあるんだけど、マットが全体に敷いてある。それはいくつかに分かれてるんだ。半分は、個室だね。ベッドやテーブル、椅子もある。それでも中はまだまだ広い。

 ここのドアは何?

 ドアを開けてみれば、魔道トイレがあった。こっちは? ここ、風呂だよ。ちゃんとバスタブがある。マジックアイテムもついてるし、すごいね。もしかして、戦争とかで国王がくつろいだり寝たりする部屋なのかな。これは下手な宿よりよっぽど豪華じゃないか。……というか、これがあればもう宿に泊まる必要はなくなるぞ。

 これはすごいね。どう使うかはハクと相談してみよう。

 それなら、段ボールを下に敷くかな。その方が寝心地もいいだろうし。


 外を見れば、イリアがやっと満腹になったらしい。ハクはもうないらしいので、作っておいたスキヤキの鍋からボウルに入れてやった。

 やっぱり白飯がいいって。まあ、そうだよね、スキヤキだもの。


 最後の一杯だというので、その後、デザートにするつもり。ヒラリさんが持って来てくれたケーキを食おう。


「しょっぱいものの後は、甘いものに限るな。イリア、別腹は空いてるか?」


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