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第10話 ハクと風呂に入ったが、お湯は真っ黒になった

 再び空を進んで、俺たちは寝る場所を探している。というか、俺がね。

 ハクはどこでもいいらしいんだけど、俺がハクを洗いたいんだ。だから、その場所を探して飛んでる。地上だと、周りにいるやつらが面倒でうるさい。だから、岩山がいいと飛んでます。どうやら、少し上に行く必要があるらしい。じゃあ、岩山の上をカットすることにした。それなら、大丈夫だろう。


 やっと見つけた場所は、尖った岩山ばかりの所だった。

 そこで止まってもらい、山頂を切り飛ばす。

 ドーン! と山頂部分が、森に飛んでいった。


 平らになった岩山に降り立って、大きく結界を張る。岩山からはみ出ないようにね。


 そこで椅子を下ろしてやれば、嬉しそうなハクは、飛び跳ねてるよ。まあ、まだ三歳だしね。


 さて。

 かなり広いエリアを確保できたから、とりあえず、ハクを洗うか。浄化してるとはいえ綺麗とは言いがたいな。


 じゃあ、ここにプールを作るか。

 時間も早いし、ゆっくり風呂に浸かりたい。

 土魔法を使ってできるかな。

 てくてく歩いて、風呂を作りたい場所に移動して考える。

 ここにハクでも泳げる風呂を作りたい。プールみたいなものでもいい。ここだけは深さ五十センチくらいにする。そうだな、一メートルの奥行きで幅は二メートルくらいで俺は入れるだろう。

 硬くてお湯でも溶けないように。あ、岩だからいいのか。洗い場は一段上げてほしい。全体は三十センチくらい下げて作る。そうでないと結界内が水浸しだから。形は岩山に沿った感じでいい。


<土魔法>


 ゴゴゴガガガ……


 あはは、土木工事みたいな音だな。面白い。

 その間に何か作るか。


「ハク、何食いたい?」

『私、肉がいい』


 なるほどな。じゃあ、この前カットしすぎた肉を焼くか。魔道コンロじゃ使いにくいから、何かないか。

 あ、そうだ。そういえばカセットコンロがあった気がする。スーパーの商品だったと思うんだけど。


 あったよ、カセットコンロ! ボンベは箱ごと出しておくか。

 あとは、野菜だな。

 ええと、生野菜と焼き野菜か。あ、鉄板忘れてる。

 ゴソゴソとアイテムボックスの中からとりだした。うん、これでいいな。ちょっとジンギスカンぽいけど使いやすい。これを二セット。当然、ガスコンロも追加した。


 空気が抜けないか? 

 じゃあ、結界を少し細工しようか。

 一部をメッシュにしよう。って、そんなことできるのか?

 

 あ、できた。あはは、加工できるんだな結界って。

 

「ハク、とりあえず、肉焼くぞ~」


 嬉しそうに駆けてくるんだが、そこで止まれよ!

 はあ、よかった。全部ぶっ壊れるところだった。豹みたいだけどデカいんだからな、普通サイズなら。

 じゃあ、テーブルの上にガスコンロを取り出して、両方に点火! で、鉄板おいて~

 肉は保存容器ごと、置いておくか。あとは、トングと生野菜。ナスみたいなやつを焼こう。それとキャベツみたいなの、か。これ、焼き野菜があったぞ、カット済のやつ。


 考えただけで不思議だ。

 異世界に来たのに、ひょんな事からいろいろ手に入れられた。だけど、この能力を持った人間が心配だ。国で不遇な目にあってないといいけど。 

 先に行くか、その国へ。

 すぐには向かえないと諦めてたけど、ハクがいてくれるなら大丈夫だろう。かなり遠いけど。


 ブルブルとクビを振り喜びを表すハクだけど、デカいな。身体の大きさは変えられるから寝るときも一緒に寝られるだろう、テントの中で。



 ジュージュー肉を焼き続けてる俺と、食い続けるハク。焼き肉のタレが気に入ったようだ。ふふん、かわいいじゃないか。


 だが、あれだけあったカットした肉がそろそろなくなりそうだ。これ、どうする? 鶏肉も食うのかな?

 恐る恐る聞いてみれば、大好きらしい。

 じゃあ、と鶏肉も焼くことにした。

 時間がかかるので、片方の半分は鶏肉にした。そうでないと、俺はメシを食えないから。

 

 白米を頬張り肉を食う。

 ハクは肉を食い、野菜も食う。

 うん、いいバランスだ。途中からパンも食うと、フランスパンを口にした。どうやらバリバリした歯ごたえがいいらしい。


 鶏肉も一緒に入れてやれば、大喜びだ。

 途中で満腹になった俺は、ひたすら肉を焼く。ただ、途中から、牛肉をカットしたものが足りなくなった。当然、追加するんだが。

 面倒なので、料理スキルで、固まりをステーキにした。これなら焼くのが簡単だ。大きなステーキ肉でも問題なく食うハクなので、俺は楽ちんだ。

 鶏肉も焼いてるけど、かなりの消費量だ。とりあえず、魔物を解体して肉を確保だな。

 

 

 ひとしきり食いまくったハクを風呂で洗うことにした。

 嫌だというが、絶対に許さないと命令すれば、仕方ないと湯に入った。入ったのだが……


 今、お湯の色は黒。なぜこうなった?

 いやがっていたハクが風呂を気に入ったからだ。そう、気に入ってしまったのだ。


 バチャバチャと、もう小一時間泳いでる。


「ハク。とりあえず洗うぞ。外に出てくれ。いつまでも泳いでると、俺は眠る時間がなくなるんだが」

『なに? それほどだった? ごめん、主。出るよ』


 はあ、やっと出てきてくれる。

 石けんを泡立てて準備をする俺にハクが問う。


『主、なんで、湯が黒くなってるの?』

「なんでって、お前が泳いだからだ。それほど汚れてたということだよ、お前がな」

『うそっ! 私は綺麗にしてたつもりでだったのに。これほど汚れてたんだね。それで、それはなに?』

「これは石けん。ハクを洗う為に泡を作ってるんだよ。少し待っててな」


 うん、と珍しそうに見てるんだが。

 さて、洗いますか。

 うーん、当然届かないよな。じゃあ、飛翔で上がってっと。


『主、届かないなら、小さくなろうか?』

「そういえばそうだったな。じゃあ、俺の腕が届くくらい小さくなれるか?」


 もちろん、とスルスルと小さくなってくれる。いつもは、威厳がなくなるからやらないらしい。ふうん、プライドということか。

 それにしても綺麗な色だな、こいつ。

 モヒカンっぽい鬣? から背中に泡を塗りつけ優しく洗う。

 次に石けんを直接付けてゴシゴシ洗い、

 最後には、指を生え際まで入れてぐいぐい洗った。かなり気持ち良さそうだけど、俺は疲れてるぞ?


 長い尻尾も綺麗に洗って、後ろに引っぱりながら毛を梳かす。少しふわっとしているが、ブラシを買ってないから仕方がない。脚も同じようにガシガシぐいぐい洗った。肉球はどうなのかと問えば、魔物だから、爪はそのままでも問題ないらしい。地面を駆けることで自然に調節されていくんだそうだ。なるほど、魔物もそれなりにできてるんだな。


 最後に鬣も指で梳いて上からお湯を流す。この辺は魔法でやれるので大変助かる。

 最後には、毛をぎゅっとしごいて、デカいタオルでゴシゴシ水気を拭き取り、温風を使って風を送った。乾くまで首を振ったり尻尾も振って風に当てろと言っておく。

 俺はその間に風呂に入る。

 汚いお湯を外に流して浄化し、新しい湯を入れる。

 土魔法で汚れたお湯を抜き、岩の風呂を土魔法で岩で埋めた。その後にバスタブを取り出して普通に風呂に入る。数倍疲れたぞ、と全てを洗ってからバスタブでくつろいでいた。

 ハクは、そんな俺を見ながら自分で温風に身体を当てている。乾いていないところをちゃんと乾かしてるな。最後に身体の大きさを元に戻して隅々まで乾かしてた。毎日、石けんで洗うのはダメかもしれないが、水浴びくらいは大丈夫だろう。


 ふぅ、と大きく息を吐き、身体を伸ばして湯から上がった。

 タオルで身体を拭きながらハクの所へいって温風で乾かす。

 ほう、気持ちがいいなぁ~


 ハクと一緒にドライした後、魔道テントを取り出した。


「ハク、小さくなって中で俺と寝るか?」

『うん、気持ち良さそうだから、小さくなったままで寝る』

「わかった。それじゃあ、ふわふわマットがあるから、身体の大きさを調整して入ってこいよ」

『う~ん。それで、主。明日もこのまま進むの?』

「そうだな。実は、行きたい国がある。そこである人を探して無事かどうかを確認したい。そのために、次のボルック国には立ち寄る」

『なぜ? 一気に行った方がいいんじゃない?』

「肉の確保の為だ。魔物を解体してもらうんだ、冒険者ギルドで。でないと、肉が全く足りないから」

『なるほど。そういうことか。宿を取るの? 私も泊まれるかなぁ』

「大丈夫だよ。従魔登録するから。ただし、部屋に入る前は小さくなってもらわないとダメだけど。俺が抱いて入れるくらいがいいな」

 

 なぁぉ~と鳴いたのは、笑ったのだろう、ハクは安堵していた。鳴き声は猫だぞ?

 

 テントのマットが気に入ったと嬉しそうなハクにお休みといって、お俺は一応、パンツをはいてTシャツを着てから布団に入った。

 魔道テントの二人用に変えようかな。金は盗賊のところでかなり手に入れた。使わずしてどうするよ! ハクのためだから、テントの高さがあるなら、デカいのにすればいい。それだけの話だ。

 いいこと思いついた、とニヤリと笑った俺は、一瞬で眠りに落ちた。


★★★



 チチチ、チチチ、チチチ……

 はぁ、朝だな。

 今日の天気はどうなんだ? お、いつもと同じでいい天気だ。


 よっこらしょっと身体を起こして外を見る。

 どうやらハクも目を覚ましているようだ。ゴロゴロと身体を動かしてるな。


「おはよう、ハク。どうだった、寝心地は」

『おはよう、主。毛皮が暖かかったよ。寝心地もよかった』

「そう、よかった。じゃあ、朝飯を軽く食ってから出かけるか」


 大喜びで起き上がったハクが外にでたので、俺も着替えをして、鞄とローブを持って外にでた。浄化したあと、テントはそのままアイテムボックスに収納~

 

 あとは、魔道コンロを取り出して、米を炊く準備だ。

 炊飯鍋二つ分。おそらく一升ほどの米を洗い、セットして点火した。


 ※16日21時の投稿(第11話)で一日二話投稿を終わります。17日からは21時の固定投稿になる予定ですので、よろしくお願いします(●'◡'●)

 ※16日21時の投稿(第11話)で一日二話投稿を終わります。17日からは21時の固定投稿になる予定ですので、よろしくお願いします(●'◡'●)

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