01 魔法少女♪奈里佳 (パイロット版) 魔法少女誕生!
【 魔法少女♪奈里香 】という作品は、パイロット版および本編が2001年2月21日から2005年9月16日にかけて連載されていた未完の作品です。初出は【少年少女文庫】という複数のメンバーによって運営されていた性転換ものに特化したサイトでした。本編第三話後、楽天のブログにて番外編01を2009年8月20日に公開しましたが、どうしても第三話のクオリティーを超えるどころか並ぶことすら難しいと思い、続きが書きづらくなった作品です。いづれリニューアルして続きをと思っていましたが、2024年1月3日に体調を崩し(B型大動脈解離および腸閉塞)、体力的な限界を感じて仕事も辞めました。それに伴い近いうちに自サイトを閉鎖する予定となりましたので、小説家になろうに転載する運びとなりました。
本日中に01~08まで投稿しますので、よろしくお願いします。全体ではラノベの単行本2冊くらいの分量があります。
「大僧正猊下。時空間通路を開く準備が完了いたしました。いつでも大規模時空分岐点が存在する時代に接続が可能となりました」
ゆったりとした虹色に光り輝く一枚布のような衣装を身にまとった少年、実は大僧正猊下と呼ばれた老人の曾孫に当たる当代きっての魔法の使い手、クルールである。
「時空間通路の到達深度に関する問題は解決したのか? 前回の報告では、もっともこの時代に近い大規模時空分岐点である7千年前の時代にすら、あと千二百年分の深度不足と聞いていたが……」
しわだらけになりながらも、みなぎる精気を感じさせる老人は、小さいがしっかりとした声でクルールに質問をした。その声には、無数に存在する平行世界の中でも、唯一、高度な魔法文明を基調としている世界、“ネビル”最高の“観察者”としての責任感にあふれていた。
「時空間通路を通過させる質量と精神のうち、本質以外の部分を、通過中に通路を維持する為のエネルギーへと変換させます。この方法ならば、現有の魔法技術でも、7千年前の時代に接続が可能です」
クルールは決意を込めた表情で、老人の質問に答えた。その決意の前には、いかなる反論も受け付けられないだろうことは明白だった。
「……それがどういう意味か分かっているのだな? 送りこむ質量と精神というのは、お前自身なのだぞ。お前という存在の本質部分のみを残して、その他の部分はすべてエネルギーと化す。クルール、お前は人としての存在から、その本質を残し、人ならざる存在へと変化する。それでも良いのか?」
老人の声は、あくまでも落ち着いた調子である。長い年月を生きてきた者のうち、限られた者だけが身につけることが出来る精神力のたまものであろう。
「覚悟の上です。それに、どうせこのままでは私も含めてこの世界すべての存在が限りなく無に近くなってしまいます。それに比べたら、人ならざる存在へと変化しても、存在する事が出来るだけ“まし”というものではないでしょうか?」
老人の落ち着きに対して、少年は、若者だけが持つことが出来る思いきりの良さで応じた。
「確かにな……。では、クルールよ。魔法世界ネビルの大僧正、最高観察者として命ず、7千年前の世界へと赴き、我らネビルに住む魔法の民の存在を確かなものとするため、その身を捧げてくれ。よろしく頼む」
初めて苦渋の表情を見せながら、老人は深々と頭を下げた。その姿には、大僧正猊下と呼ばれた雰囲気は既に無かった。
「なんだろう? アレ」
通学路を、友人の佐藤雄高と帰宅の途についていた矢島克哉は、前方の道端に何かが横たわっているのを見つけた。
「わっ、アレ、車に轢かれた猫じゃないのか?」
心の底から気持ち悪そうな声で、雄高は叫んだ。スプラッタは大嫌いな雄高である。それでいて好物は焼き肉というのだから、わがままちゃんである。内蔵系の肉っておいしいのにね。
「えっ、猫……、かなあ……? なんか違うような気がするんだけれど」
克哉は首をかしげながら、その横たわったモノに近づくと、よおぉ~く、それを見てみた。
「!? 生きてるよ! これ!」
驚きの声を上げると、克哉はその生き物を抱きかかえた。そして雄高のもとに走り寄ると、腕の中の生き物を雄高に見せた。
「うわっ、血だらけじゃないか。気持ちわり~。そんだけ怪我してたら、もうじき死んじゃうんじゃないのか? どうせ車にはねられて、内蔵が破裂してると思うけどな」
確かに雄高の言うように、克哉の腕の中の生き物は、血だらけで、弱々しく胸を上下させて息をしているが、その他の動きは全くない。いつ死んでもおかしくないという感じだ。
しかし、それにしても妙な生き物である。全体の雰囲気は猫なのだが、猫にしては短足で、胴も短い。かといって単に小さな猫かというと、顔の大きさは通常の猫よりも2倍近く大きい。そして極めつけはその毛皮の色だ。なんとピンク色なのだ。尻尾もやけにふさふさしており、動いてさえいなければ、まさにぬいぐるみの猫そのものだ。
「でも、まだ生きてるし……、家に連れてってなんとかしてみるよ」
こうして克哉は、猫のぬいぐるみのような妙な生き物を、家に連れ帰ることになった。
「どうしよう。とりあえず、傷口を消毒したほうが良いのかな?」
克哉は家に戻ると、部屋の中でその妙な生き物の介抱をしだした。めったに使わない薬箱を取り出すと、がさごそと消毒液を取り出し、さて、治療しようかと振り向いたとき、何か違和感を感じた。
「あっ、気がついたんだ。……!?」
その生き物は、後ろ足でぴょこんっと立ち上がり、つぶらな瞳をこちらに向けて、何かを考え込むかのように首をかしげている。その姿はどこか知性を感じさせる雰囲気に溢れていた。すると次の瞬間、その生き物は口を開いた。
「タ・ス・ケ・テ。セ・カ・イ・ノ・ショ・ウ・メ・ツ・ヲ・フ・セ・グ・タ・メ……」
そして、その生き物は再び気を失うと、倒れ込んでしまった。それを見て、そして聞いてしまった克哉は、何か分からない、ひどく興奮した気持ちになっていた。
「喋った……。何か、何かが、起こっているんだ。僕の知らないところで!?」
克哉のような中学2年の男子にとって、世界は退屈な存在である。退屈という表現が悪ければ、予想外のことが起きないと言い換えても良い。世界は自分のあずかりしらぬところで、自分とは関係なく動いていく。仮に何かが起こったとしても、自分の役割はただの観客、脇役でしかない。
ところが、この喋る生き物の存在は、そしてそれを拾ったのが自分だということは、克哉に1つの予感を抱かせたのだ。自分が世界というドラマの主人公になったのかもしれないということを!
「世界の消滅を防ぐため……。すごい! もしかして、僕は何かに選ばれたのかもしれない! とにかくこの生き物を介抱して、助けなくっちゃ!!」
こうして克哉は深い考えもなく、ただ『自分は何かに選ばれたのかもしれない』というあとから考えてみればなんの根拠もない想いだけで、その生き物を介抱しだした。結構いい加減なヤツである。さすがに作者が紅衣北人だけのことはある。(おおっ、とても説得力がある設定だ!)
そして三時間も過ぎた頃だろうか? ようやく、その生き物が再び眼をさました。
「ここはどこ? 君は誰? そして、僕は、僕は誰なんだろう!?」
どうやら記憶喪失らしい。うぅ~ん、おしいっ! もしも記憶がハッキリしていたら、ここで設定のすべてを語らせることが出来たのに! (よしよし、こうしておけばまた設定を少しずつ考えることが出来るぞ)
「気がついたみたいだね。ここは僕の家だよ。矢島克哉っていうんだ。よろしくね。君は自分の名前が分からないの?」
克哉はごく当たり前のように、その妙な生き物に対して自己紹介をした。そして名前を聞かれたその生き物は、ちょっと考え込んでから口を開いた。
「僕の名前……。よくは覚えてないけれど、何だか『くる』とか、『くるくる』とか呼ばれていたような気がする……」
自信なさそうにそう言うと、猫のぬいぐるみのような生き物は、悲しそうな眼をした。
「よおし、じゃあ君の名前は『クルル』ということで良いかな? だって君の耳ってくるくると巻き毛になってるしね」
克哉は、何だか新しいことが始まる予感がして、ワクワクしながらクルルにそう言った。これから自分がどんな事件に巻き込まれるかも知らずに……。
「そうだね。僕も何だか『クルル』という名前だったような気がしてきたよ」
自分の名前が決まったことで安心したのか、クルルはとても嬉しそうな笑顔を浮かべると、克哉に抱きついてきた。
「有難う。僕の名前を教えてくれて! ええと、克哉クン。有難う!」
克哉は、抱きついてきたクルルをひょいっと抱き上げ、自分の顔の高さまで持ち上げると、そのつぶらな瞳をじっと見た。そして真剣な表情で、クルルに質問をした。
「ねえ、クルル。さっき、『世界の消滅を防ぐため……』って言っていたけれど、それってどういうことなの。それにクルルはいったいどこから来たの?」
それを聞いたクルルは、突然、ぴくっとからだを震わせると、急に大声で喋り始めた。
「そうだった! 大変なんだ!! このままだと世界が消滅しちゃうんだよ!!」
猫のぬいぐるみにしか見えなくても、クルルの言葉には、真実を語る者のみが持つ、重みがあった。自然と背筋が伸びてくる克哉。そして……。
「僕は魔法の世界、ネビルからやって来たんだ。ネビルは今の時代からずっと未来にあるんだけれど、ネビルが消滅したら、その他の世界もすべて消えちゃうんだよ。信じてよ。だから克哉クン。僕に力を貸して! ネビルと、この世界を含めたすべての世界を救うために!」
真剣な眼差しで訴えるクルル。克哉はごくっとのどを鳴らすと、質問した。
「世界を救うってどういうこと。それに力を貸してって言っても、僕にはなんの力もないよ」
戸惑いを隠せぬ克哉の質問に対して、クルルはそれこそ体中を口にして熱弁をふるった。
「僕も詳しくは覚えていないんだけれど、この時代は、いくつもの世界へと繋がる大時空分岐点なんだ。この時代の動き次第で、未来の世界は大きく変わる。そして今のままでは人類は真実の魔法を知ることなく、科学だけを進歩させる……。それじゃダメなんだ。それだと世界のすべてが消滅しちゃうんだ!」
クルルの言いたいことの半分も理解できなかった克哉だったが、何か大変なことが起きつつあることだけは分かった。そしてクルルの言葉が真実らしいことも……。
「それで、どうすれば良いの?」
真剣な面もちでクルルに質問する克哉。
「簡単だよ。魔法。魔法を使って事件を起こすんだ。世間の人たちが、魔法の存在を受け入れて、魔法について研究するようにすれば良いんだよ。だから、克哉クン。君の魔法の力を使って世界を救って!」
さらりと言うクルルの言葉に、克哉はびっくりした。
「そんな!? 魔法だなんて僕、知らないよ。僕に魔法の力なんか無いに決まってるじゃないか」
もしかして僕は間違ってクルルに選ばれたのだろうかという思いがよぎり、克哉は少しがっかりした。しかし次の瞬間、クルルは克哉の言葉を否定した。
「魔法の力は誰にだってあるんだよ。ただみんなその使い方を知らないだけさ。僕はいろんなことを忘れちゃったけれど、人間の魔法の力を引き出すことは出来るんだ。その方法だけは無くさないようにブロックしてあったからね。どうかな? 克哉クン。魔法を使えるようになってみたくない? 克哉クンならきっとものすごい魔法使いになれるよ」
魔法使い。その言葉は克哉の心を捕らえてしまった。どちらかと言えばなにか特技があるというわけではない克哉である。もしも魔法が使えるようになったら……、と思うと、胸がドキドキしてきた。
「なりたい! 魔法が使えるようになりたい!!」
勢い込んで答える克哉の言葉を聞くと、すぐさまクルルは何か呪文のような言葉を唱えだした。すると突然あたりは眩い光に包まれ、真っ白になり、何も見えなくなった。そして克哉は意識を失った。
「克哉クン、克哉クン。しっかりして! 眼をさましてよ!」
クルルの心配そうな声がする。それを聞いて、克哉は自分が気を失ってしたらしいことに気がついた。克哉は身体を起こすと、クルルが、目の前にちょこんっと座っていた。
「あっ、クルル、僕、気絶しちゃってたんだね。……何だか全然変わったところが無いんだけど、これでもう僕は魔法が使えるようになったのかな?」
どうもそうは思えない克哉は、疑わしそうな声でそう言うと、クルルをじっと見た。
「心配しなくても、もう克哉クンは魔法使いだよ。ただし、本格的な魔法を使うためには、変身が必要なんだ。今まで通りの克哉クンだと、魔法能力の容量が小さいんだよ。だから克哉クンの身体を魔法で作り替えたんだ。普段は今まで通りだけど、変身すれば、それこそどんな魔法だって思いのままだよ」
自信満々の様子で答えるクルル。それを聞いて克哉はまた嬉しくなってきた。
「へえ~、変身ヒーローみたいだね。それでどんなふうに変身するの?」
浮き浮きしながら質問する克哉の目は輝いていた。
「それは実際に変身してみてのお楽しみ♪ とにかく克哉クンの潜在能力で、最大限に魔法能力を引き出せるような身体に変身出来るようにしておいたから安心してよ」
これまた浮き浮きした調子で答えるクルル。すべてを言わないところが、何か怪しい……。
「それで、変身の呪文とか有るのかな?」
克哉は、クルルの様子を何も怪しくは思わなかったらしい。どうやら早く変身したくてたまらないようだ。
「ん~~。特に変身の呪文は無くてもかまわないんだよ。見た目は全然変わらないけれど、今の克哉クンは、魔力をまわりの空間から吸収することにもっとも適した身体に変化しているんだね。だから魔力を容量いっぱいにまで吸収したら、克哉クンは自動的に変身するようになってるんだ♪」
よく聞くと実はとんでも無いことをさらりと言うクルル。つまりそれは自分では変身を制御出来ないということであるのだが、克哉はそんなことには全然気付かず、不満をたれた。
「え~、それじゃ、今すぐ変身する事は出来ないの?」
ぶうたれる克哉に対して、クルルは落ち着いた口調になって答えた。
「大丈夫。魔力が容量いっぱいにまでたまっていなくても、僕が変身の呪文を唱えれば、いつでも変身出来るよ。ただし、蓄積した魔力を使い切ると変身が解けちゃうから、今の魔力だと、1つか2つの魔法を使うのが精いっぱいかな?」
それを聞くと克哉は、後先考えずにクルルに注文していた。
「じゃあさ、今すぐ変身させてよ! 魔力がたまるまで待っていられないよ」
忍耐力がない子である。さすが現代っ子。
「うぅ~ん。一週間もすれば魔力が完全に充填されるんだけどなあ~。まっいっか! じゃあ行くよ!」
そう言うなりクルルは、呪文を唱えだした。
「 心の中の景色こそ真実。目の前の景色は幻。されば心の中の姿こそ真実の肉体。幻の肉体よ。真実の姿を取り戻せ。我は導く。克哉の肉体よ、真実の姿、奈里佳の姿を取り戻せ! 転!」
クルルの発した呪文が、克哉の耳に届いた瞬間、克哉の肉体に変化が生じた。
まず、短く刈り揃えられた髪の毛がざわざわと音をたてて伸び始めた。同時に黒々とした髪はその色を失い、キラキラと輝くさらさらの金髪へと変化した。
そして、身体がきしむような音をたてながら縮みだすと、それにあわせるかのように胸の肉が盛り上がり始めた。その肉はじょじょに柔らかく弾力を持ち出すと、最後にはぷるんっと大きく震えた。
さらに変化は続き、腰がきゅうっとくびれてくると同時に、おしりがふっくらと大きくなってきた。続いて股間のあたりに何やら妙な感覚を覚えると、仕上げに身体中の皮膚が透き通るように薄く敏感になってきて、身体を包む黒の学生服もまた変化するのが感じられた。
詰め襟の学生服はさらにピタッと皮膚に張り付きながら、光沢のあるレザーのハイレグスーツへと変化した。靴は脱いでいたにも関わらず、なぜかハイヒールのレザーブーツが出現し足を包む。
変身に要した時間は1分にも満たなかった。そこには長い金髪を腰まで垂らし、レザーのハイレグスーツとハイヒールブーツに身を包んだ、1人の美少女が立っていた。
「変身成功だ! 魔法少女♪奈里佳の誕生だね!」
大喜びで小躍りするクルル。それを見てハッと我に返った克哉、いや奈里佳は、大声を上げた。
「おい、いったいこれはなんだよ! なんで僕が女の子になっているんだよ!?」
半ばパニックになりかけている奈里佳。それに対して平然としているクルルは、何事も無かったかのような調子で答えた。
「えっ? さっきも説明したように、最大限に魔法能力を引き出せるような身体に変身出来るようにしただけなんだけど、何かまずかったですか? 奈里佳ちゃん?」
もしかして分かってて言ってるのか? クルルは異常なまでに平然としたポーズでそう言うと、きょとんとした表情をした。
「なにか、まずかったかって? まずいに決まってるだろ! それになんで“奈里佳ちゃん”なんだよ!」
ぷんぷん怒りながらまくし立てる奈里佳。怒った顔もまたかわいい。美少女は得である。
「金髪ですから、もしかして“ナリーカ”のほうが良かったですか?」
やっぱりとぼけているのか、的はずれなことを言うクルル。役者である。
「だからそうじゃなくて!」
さらにぷんぷんする奈里佳。
「ああっ! 名前の理由ですね。克哉から音を3つとって、奈里佳なんですけど、お気に召しませんでしたか?」
こちらもさらにとぼけるクルル。
「だ~か~ら~!」
怒りすぎて言葉が思い浮かばなくなったらしい奈里佳は、そのかわいい瞳に涙を浮かべだした。
「もう良いじゃないですか。むさいおっさんや、美しさに不自由している顔の女の子に変身しなくて幸せと思いましょうよ。それよりも奈里佳ちゃん。世界を救うために、頑張りましょうね♪」
ニコニコと笑顔を浮かべるクルル。こうして世界を救うという崇高な目的を持った“悪い”魔法少女♪奈里佳は、ここに誕生した。ちなみになぜ“悪い”魔法少女なのかということについては、おいおい明かされることになるのであった。
前書きにもありますように、体調を崩しましてその結果、仕事も辞めることになりましたので時間だけは有る状態になりましたが、本日中にアップする01~08以降の続きや、その他の作品の続きにつきましては、体力と気力の回復次第ということになりますので、あまり大きな期待はせず、ゆっくりとお待ちください。
なお、別作品の【妖精的日常生活 お兄ちゃんはフェアリーガール】という作品がミッドナイトノベルズのほうに投稿されていますが、そのリニューアル前の【妖精的日常生活】についても後日投稿する予定です。