5 ついに最終日!
さていよいよ三日目、私の旅程としては最終日です。
やっぱりのんびりめに起きたので朝風呂はなし。
いやほんとはね、お勧めしときたいのよ!
やっぱり超・観光地である鶴岡八幡宮は朝活がおすすめやしね!
ともあれ。
前日購入しておいた四角い棒状のチョコレートクロワッサン(お店の名前は「CHOCOLATE BANK」さん)と、ホテルのオリジナルブレンド・コーヒーで朝食。片付けや身支度などを整えてチェックアウトへ。
フロントには前日の「トイレにメガネぽっちゃん騒動(苦笑)」で助けてくださったホテルマンの男性はおられなかったので、その場におられた数名のかたへお礼と、ご本人へも伝言をお伝えいただくようお願いして、ホテルを後にする。
まずは鎌倉駅へ向かい、駅のコインロッカーに余分な荷物を預けることに。
ところがどうやら関西で使用している交通カードでは預けられず、現金コインのみのコインロッカーへ回ることに。百円玉が4つ必要なのに、3つ入れたところで足りないことに気づいて焦る。
たまたまそばにおられた、観光客らしき女性グループのかたに突然声をかける形になりましたが、にこやかに対応してくださり、無事に五百円玉を交換していただけました。ありがたや……!
身軽になって、若宮大路へ出、段葛を南側の端からずーっと歩いて、鶴岡八幡宮詣り。
社務所でもう一度、一日目とは別のお守りやお札などをいただく。
白旗神社にも三度目のお参りをして、あまりの名残惜しさに後ろ髪をひかれまくりつつ、お昼ご飯のお店をさがす。
鶴岡八幡宮内にはいくつかカフェやお食事処があるのですが、今回は入口を入ってすぐ左手の、平家池に面した品のいいお食事処「風の杜」さんへ。
前日から「飲みたいなあ……」と道すがらいろんなお店を覗いていたのですが、ここでようやくお抹茶をいただけました。
場所がよいだけにお値段はそれなりでしたが、湘南しらすうどんのしらすはとても新鮮でおいしかったですし、大きな和栗パフェも上から下までずーっとおいしく飽きずにいただけて最高でした。
お店のかたによると、季節が変わればこの栗のパフェはいちごのパフェになるのだそうです。ほー。それも食べてみたーい。
大満足しまして、ついに八幡宮をあとにし(やっぱり後ろ髪ひかれ具合がすさまじい・涙)、若宮大路の西側の道をゆっくりとくだりました。
と、右手の少し奥まった場所に「北条時房邸跡」という表示を発見。
「とっ、トキューサ!?」
と思わず大河ドラマファン的な呼び方をしつつ小路を中へ進む。
こんなの知らなかったし、こちら側を歩かなかったら完全に見落として帰っていた~!
中には当時の地図なども掲示されていて、若宮大路の向かい側、東には和田殿の屋敷があったことなどもわかってラッキーでした。
やはり「呼ばれて」来たんかなあと。
事前にダンナに「お土産なにがええ? 食べもんは(糖尿のこともあるし)あかんよねえ?」とL〇NEしとったんですが、答えはまさかの
「鳩サブレー」
だった!
おおお、そら鶴岡八幡宮の守り神、(屋号の「八」の字が鳩の形になっていたりする)ど定番中のど定番やけども!
ということで、そのまま鳩サブレーのお店である「鎌倉 豊島屋」本店へ。
実は一昨日、鎌倉についてすぐのときから、道ゆく小学生らしき修学旅行生たちが鳩の絵のついた黄色い袋を手にして歩いているのはよく見かけておりまして。「混んでいる時間帯(夕方は特に)になるとかなり大変そうだな~」と、前を通るたびにそっと見ていたお店でした。
でも、平日なのとまだお昼ご飯ぐらいのタイミングのためもあってか、店内はまったく混んではおらず、すすーっと選んであっさりお会計。
そのまま鎌倉駅へ戻り、コインロッカーから荷物をとりだしてさあ帰るのか……?
と思うでしょ? 違います!
実はこの旅で、私はまだ訪れなければならないお墓があったのです!
なぜか彼のお墓だけはこの中心地からちょっと離れた場所にあってですね……。以前から本などの地図を見て知ってはいたんですが、あらためてスマホで調べたら遠いなあと。八幡宮からいうと、北西方面なんやけどもね。
でも、よーく考えたら帰り道になるしね。
ということで、鎌倉駅発のバスに乗り、いざ北条泰時さんのお墓のある常楽寺へ。
ついに鎌倉中心部とはお別れです。
車窓から見える鶴岡八幡宮を見つめつつ、心の中でお別れを申し上げました。
というわけで、この旅での最後のハイライトとなる泰時さんのお墓へゴー。
バス停の名前もそのとおり「常楽寺」だったので降りる場所は間違えようがなかったんですが、静かな住宅地という雰囲気で、どっちへ行けばいいのやらちょっとまた迷う。
お寺はその静かな町の中の、さらに静かな一角にありました。
とても小さなお寺さんで、観光客などだれもいない。というか道そのものにも歩いている人がまばらなほど。
お寺の中も、庭のお手入れをされている男性がただ一人おられただけで、そっと足音もしのばせるようにして中へ。
泰時さんのお墓は、お堂の裏手のほんの小さなスペースにひっそりとありました。
おかげさまでというか、最後にとても静かに手を合わせることができ、満足して鎌倉の地をあとにすることができました。
そのままバスを使ってもよかったんですが、もう鎌倉のフリーパスは使えなくなっているし、私の交通ICカードはこちらでは使えなさそうだしで、小銭もあんまりないし……てなわけでJR大船駅まで歩くことに。
スマホのナビゲートによれば歩17分とかだったのですが、荷物もあるしで決行歩くことになりました。
冬場なのに、天気はいいし妙に気温も高くてまたもや大汗をかく(笑)。
なんとか大船駅を発見して、あとはスマホの言うとおりにまた来た道を戻って帰宅しました~。
いやいや、いろんなことがありましたが、全体的に安全に、新幹線で隣に座った方も基本的によい人で安心な旅ができました。
寂しさが大爆発していたらしいダンナについては、わたくしの他エッセイ「うちのダンナはぽっちゃり男子」に詳しいので、そちらをどうぞ(笑)。
ということで、わちゃわちゃ書いていりましたがこちらのエッセイはここまでといたします~。
またもしかして鎌倉へ……てな運びになりましたら再開することもあるかもしれませんが、未来のことはわかりませんもんね。
ここまでお付き合いくださったみなさま、まことにありがとうございました。
みなさまの旅の上にも、よき出会いと幸運がたくさんありますように。
了
2023.11.22.Wed.~2023.12.3.Sun.