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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

幼なじみで親友で・・・

幼なじみで親友で好きな人(男)が俺を庇って死んだ

作者: ばな

高校の夏、幼なじみで親友を亡くした

俺とアイツが信号待ちしていた所に車が突っ込んで来た

皆が逃げる中俺は恐怖に足がすくみ動けなかった


ーああ、自分はココで死ぬんだな、アイツに好きだとさっさと伝えれば良かった


と後悔していたら、

逃げたアイツが戻って来て俺を抱きしめた

次の瞬間、物凄い衝撃を受け意識を失った・・・。


・・・。


次に目が覚めたときアイツはこの世界のどこにも居ないと知った

病院で目が覚めた俺は「打撲、骨折、かすり傷で済んだのはお友達があなたを庇ったおかげ」だと言われた

この事故で亡くなったのはアイツだけ


俺があの時逃げ出せていればアイツは死ななかった

あの日、出掛けなければ良かったのか・・・


後悔に押し潰される


夏休みが終わっても学校に行けず、部屋からも出ることは殆どない

どこに居てもアイツとの思い出が溢れる


自分が死ねば良かったのに


周りは命をかけて守って貰ったのだから、その分も幸せに生きろ


と言うけれどとてもできそうにない


幼なじみで親友で・・・好きだった人

男同士だからと躊躇っていたけれど


もうどうでもいい、どうにでもなれ、アイツの居ない世界なんてどうでもいい


ーーー


気付いたら森を彷徨っていた

ふらふらと森を漂っていたところ


ガシッと両肩を掴まれ

「ッお前どうした!?1人か?親は?」

何か聞かれているけれど何も分からない


ボーッとしたまま何の反応も返さない俺にその人は


「うーん。困ったな・・・。ヨシッ、お前俺と来い!なっ?」


そう言って俺を抱き上げた

連れて来られた場所は映画などで見たような「酒場」って感じの場所だった

その酒場っぽい所の奥に行き、部屋に入った

そこでソファーに降ろされた


「急に知らない場所に連れて来られてあれだろうけど、医者を呼ぶから診てもらえ」と言い部屋を出て行った


そのまま呆けていると部屋の扉が開いた


・・・。

「急に何も言われずに連れて来られたけど・・・。とうとう犯罪でも犯したの?」


「馬鹿!違ぇよ!・・・森で保護したんだ。何を聞いても、抱き上げても、ずっと呆けたままなんだ。・・・診てやってくれ」


連れて来られた人は部屋に入って来て俺を見た後、俺を連れて来た人を振り返り小声でやり取りしていた

「~、森で保護」の辺りから真剣な顔になって「分かった」と言って俺の方に来た


ソファーに座った俺の前に膝をつき目を合わせた

「お嬢さん、私は医者です。・・・だから安心して欲しい。」


お嬢さん?俺の事か?どこからどう見ても男だと思うが?

少しでも女っぽかったらとうにアイツに告白していたと思う


少し反応を示した俺にその人は俺に質問する

「親は?」「どうして森に居たの?」などなど


最後に健康状態を診るため、とあっちこっち見たり触ったりしていた


「・・・。うん。少し脱水症になってるくらいと素足で森を歩いた事による足の切り傷くらいだね」


素足だったのか、気付かなかったな


ーーー


森で保護した少女が眠っている脇で真剣な顔のままの医者に問う


「・・・。で、本当の症状は?」


「・・・。本当だよ、体の方はね。・・・。でも精神の方は何かショックな事があったのか、・・。危ういね」


「・・・。そうか。、ところで、あの子を養子にしようと思うんだが」


「ほっとけない?」


「それもあるけど・・・丁度良いタイミングだったから、きっと神の思し召しだと思って」


ーーー


数年後、


俺は段々と自分の置かれている状況を理解していった


まず、俺は俺ではなくなっている事

多分、俺は死んだのだろう

そして何故か生まれ直したらしい、この世界に


俺を拾ってくれた人は俺を養子にしてくれた

そんな俺は養父のおかげもあって少しづつアイツを亡くしたショックが薄くなってきた


俺は養父がギルドマスターな事や養父の勧めもありギルドの受付をしていた


そんなある日、それは突然訪れた


いつもと変わらない賑やかなギルド

また新たにギルドの扉が開かれる


入ってきた人物はパーティーなのか数人居たがその中の一人を見て思考が止まる


アイツだ、あの頃と変わらない見た目

姿形、声、全てあの頃のままの・・・


そんなアイツは俺に気付かずに普通に会話し、ギルドを出た


アイツのパーティーメンバー全員女だった・・・

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