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ダロサン5話その4


ダロサン5話その4


堤防下から上がってくる道からタクシーが来た。

「岐阜交通?横山さん、タクシー呼んだんですか?」

「いえ。呼んでません」

ドアウインドウが降りて顔が出た。


「部長?どうしたんですか?そのタクシー?」

白根だった。

「全国規模で、中国共産党民兵蜂起が始まった。人手も車両も無い。なんとか都合した。とにかく乗れ」


「部長、ヘリを失いました……申し訳ありません」

助手席の横山が頭を下げた。

「あれも支給されて15年だ。最新型を申請するチャンスだ」

白根は悪い顔で笑った。

タクシーはあちこちで煙の上がる環状線を南に走り、鏡島大橋を渡り、見慣れたゲーセンの前で止まった。


室町店長が走り寄ってくる。

「お待ちしてました。準備はできてます」

「室町。あとは、頼む。横山を野戦病院に連れて行く」

「部長。まだ行けます」

「お前は焼け過ぎてる。中共はしぶとい。長期戦になる。ケガを直して備えろ」

横山を乗せてタクシーは去った。


「店長さんも、2部の人なんですか?」

人の良さそうな店長は笑った。

「自衛隊から2部に出向してる整備兵です。」

ゲーセンの中は、人影が無く。電源の入っている筐体も無い。

「今日は休みなんですか?」

「店も会社も全部閉まってます。みんな中国共産党民兵と戦ってます」

真綾は2つだけ電源の入っている、戦場の絆のホッドを見た。


扉を開けて中を見た。

本物の兵器のモニターが展開している。

ヘルメットがシートに置いて有る。髪を縛ってかぶる。

大佐がヘルメットをかぶって覗き込んだ。

「ヘルメット左下の通信スイッチを押して」

大佐の声がヘルメット内に流れる。

「室町伍長が、リモートコントロールを本機と接続する。電子戦部隊が接続を維持するが、切れても焦らず待て」

……室町です。接続します。モニターの揺れによる酔いに注意!

ドンッ

と言う音と共に、モニターが画像を写し出した。

数人の作業服を着た中国兵が群がっている。

……1号機だ。聴こえるか?2号機真綾?

「聞こえます。大佐」

…奴ら。コックピットを開けようとしてる

「開けられるんですか?」

…室町です。機体外部の緊急解放コックの蓋を、こちらでロックしました。開けられません

…じゃあ。脱出を開始する。機体操作は戦場の絆と同じだ。だが。武装トリガーには触れるな。こちらの機体に当たれば損傷する

「了解」


レバーを前進に入れる。機体は寝ており、起き上がる。

中国兵が叫びながらずり落ちていく。

モニターに景色がみえる。船の上のようだ。

…2号機。こちらは後方に位置している。左の海に移動よろしく。こちらは追随する

「了解」

レバーを左手前右前に入れて左転回し、前進。海に落下した。


…こちら室町。呉のバンカーは破壊されたので、名古屋港のバンカーに向かって下さい。水上10mホバークラフト走行100kmにオート設定。右ペダルでオート解除。よろしく

…1号機了解

「2号機了解」

…到着まで約40分。休憩して下さい。

戦闘する事なく終わりそうに思えた。






















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