ダロサン5話その3
ダロサン5話その3
真綾の腹の上に浮かんでいる、アウロラダイアモンドから、太陽に向けて青い光の道が伸びた。
太陽に届き。人影が現れる。
「太陽の道…」
ゆっくりと人影は降りてくる。
やがて、姿形がハッキリしてきた。
「大佐。お帰りなさい」
「あぁ……しかし、この状況は?」
ヘリの残骸とライフルを持って倒れている人々…。
横山はイヤホンから聞いた情報を伝えた。
「本日午前11時55分。日本領土内の敵性武装集団に対し。高山総理大臣が攻撃許可を出されました。今、見ているのがその初戦です」
「中国人?」
「下垣内大尉殺害を狙った、中国共産党保安部処理部隊」
「開戦ですか?」
「わかりません。中国大使館領事館の閉鎖は有ると聞いてます………待って」
横山はイヤホンを手で押さえた。顔か険しく変わった。
横山は大佐を見た。
「呉の本機2が、人民解放軍に持ち去られました」
「大佐。なんですか?」
明らかに焦っている大佐に真綾は聞いた。
「横浜のガンダムは知ってる?」
「白根さんと言う人から聞きました。大佐がテストパイロットだと」
「あれは100km走行実証機で戦闘能力は無い」
「呉の2機は有る?」
「射程200kmから空母を一撃で沈めるビームライフルを持ってる」
「それを盗まれた?」
「それを取り返す。二人で」
「二人って。横山さんと?」
「真綾とだ」
「えっ?」
真綾はまじまじと、大佐を見た。