切ない瞳の少女
「はじめまして!ららです!」
小さい頃会った一人の少女。
名前はらら。
長い髪を三つ編みの団子にしていて
その少女は愛らしい笑顔をこちらに向けた。
でも、目は笑っていなかった。
どこか寂しい瞳をしてその目は俺をみておらず、遠い何処かを見つめていた。
思えば初恋だった。と気づいたのは、彼女が引っ越ししていって、少し経った後だった。
ー10年後
俺は、夕陽山学園という進学校に通うことになった。
あれは、入学式のことだった。
式の最中に、ふと前に座っている生徒に目がいった。
式では、左側に教師や来賓。
右側には、生徒会と顧問が座っていた。
人数は顧問合わせてたったの3人。
少ないなと思っていた。
俺は気にせず舞台に立つ、校長を見ようとしたが、視界に入ってきたんだ。
二階の窓は全て空いていて、風でカーテンが揺れると桜の花びらが窓から入ってきた。
桜の花びらが一枚少女の頭にひっつく。
その少女は、サイドの三つ編みが印象的で、髪は長く伸ばしており、そして…
愛らしい顔立ちをしていた。
ー…!ららちゃん…
俺は直感でそう思った。
戻ってきてたんだ。
すると、校長の話が終わり次は生徒会にバトンタッチされた。
生徒会からは、2名が立ち上がり舞台に立つ。
そして、お辞儀をし話が始まった。
「ようー!今年も同じクラスだな!」
幼馴染みであり、友達の夏樹が駆け寄ってくる。
「まぁね」
「なんだよ。素っ気ない奴だな〜!ところで部活何入るか決めた⁉︎」
「お前が入るとこ以外」
「ひどっ!」
「嘘。もう決めた」
「なんだよ?」
「生徒会」
そして、彼が少女に再び会うのは
この翌日のことだった。
To be continued…
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