31/31
『あいしてる』のかわりに
君は星
暗い夜空を明るく賑やかに彩る光
私は眺める者
地上に立ってその光を享受する
私達を隔てる距離はそれはそれは遠く、君にはこちらが見えないし、私の声はそちらに届かない
数多の星が輝く夜
ひとつひとつの囁く声を眺めながら、君の光に耳を澄ますこの静寂が
私にどれほどの安寧をもたらすか、なんて君には与り知らぬことだろう
それでいい
私の勝手な想いなど君には枷だろうから
どうか自由に
好きなものを好きだと言う君が一番好きだ
君の『好き』が
その愛が、私の心に光を届ける
だからこそ
『永遠に』なんて言わないよ
終わらないものはないし、変わらないものもないから
それでも悩んで、うつろって、努力し続ける君は、とても美しい
変わっていく様でさえ魅力的な君へ
君の健やかな毎日を祈っているよ
・・・なんて、おこがましいかな