星月夜 side:stella
煌めく星空の下
貴方といられるこの幸福
これを奇跡と呼ばずに何と呼ぶ
さあ、幕は切って落とされた
スポットライトに照らされ踊る
私と貴方はまるで糸繰人形
抗えない運命という名の糸に絡めとられ
演じるのは悲劇か喜劇か
所詮、この世は神が創り給いし箱庭なのだと嘆いてみても
わたくしという存在が、確かにここに在ると証明したくて
ただ無我夢中で駆け続けた
その中で貴方の手をとったのは、ほんの気紛れだったけれど
いつからだったかしら
貴方の瞳に確かな意志が灯るようになった
揺らめく炎のような、時折影を作る静かな輝き
私を見つめる時だけに現れる傲慢な本性の一部
その瞳に映されるその瞬間
甘い痺れが突き抜ける
貴方はきっと知らない
私が知っているということを
可愛いひと
どうか何も知らずに側にいて
狡い私の本性も
灼けつくような快感も
何も知らないままでいて
貴方のすべては私のもの
すべて、すべて私のもの
手を離すなんて今更できない
けれど
それを伝えることは許されないから
貴方の想いも
心の奥底に芽吹いた小さな感情も
すべて秘して行きましょう
貴方と共にいられるだけで、私は幸せなのだから
同じ空に浮かぶ光達は
けれど同じ座標には存在していない
決して埋まることのない距離に自分達を重ねて
今宵も踊る星月夜
嗚呼――
星も月も、遠いからこそ美しい