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星月夜 side:Luna
重い・・・かもしれません。
静かな月夜に
貴女と並べるこの奇跡
これを幸福と呼ばずになんと呼ぶ
さあ、賽は投げられた
貴女と私で奏でる夜想曲
瀟洒な月光が二人を照らす度
潤んだ瞳が私を映す
可愛い貴女
微笑みひとつでどこまでも心を掻き乱す
ああ、貴女のすべてを手に入れたい
不相応な願い事
きっと貴女は知らないだろう
仮面の下に押し隠したもうひとつの人格
知らぬまま、どうか変わらず側にいて
それだけで私は満たされる
例え貴女が、同じ愛を返してくれなくとも
それでも私は、貴女の全てが愛しい
そう思えるのは私が今、とても幸せだから
他でもない貴女が
降り積もっては朽ち果ててゆく刹那の中で
何の意味もなかった私の生に確かな希望を灯してくれたから
だから
『愛してる』とは言わないよ
この感情も
燻る炎のような衝動も
全て秘して持って行こう
貴女の幸せを、心から祈っているよ
けれど
三千世界のその先で、再び逢えたその時は
どうか私の愛を受け入れてほしい
必ず、幸せにすると誓う
私の全ては、貴女のものだから