11 修行 その5 (後書きに登場人物整理あり)
AI(Gemini)利用作品【構想や要旨を作者が考え、それをもとにAIが肉付け、その後、作者が加筆修正を行って掲載しています。】
Cランクに昇格してから、カインは再びソロでの修行に没頭していた。彼の脳裏には、故郷を襲った【悪夢】の模倣犯と、そして本物の【悪夢】の痕跡を追うSランク冒険者ミサキの存在がよぎった。彼らに追いつくためには、さらなる力を手に入れなければならない。
その日、カインは新たに発見されたCランク向けのダンジョン【霧の回廊】へと足を踏み入れた。ソロで挑むには難易度が高いと噂されていたが、カインには自信があった。罠師としての知識、薬膳料理で培った体力、そして何より、『時間遡行』という切り札が彼にはある。
ダンジョンの内部は、その名の通り常に霧が立ち込めており、視界が悪かった。道は複雑に枝分かれし、足元には魔力が込められた地雷や、天井から落ちてくる酸の罠が仕掛けられている。
しかし、カインは臆さなかった。彼はジルの教えを忠実に守り、地面のわずかな色味の違いや、空気のわずかな流れの変化から罠を見抜き、慎重に探索を進めていく。
「…この苔の生え方、この先には岩の罠があるな」
カインは、まるでダンジョンそのものと対話しているかのように、正確に罠を回避し、魔物を討伐していった。彼の持つ短剣は、闇に潜む魔物を一撃で仕留め、彼の持つ薬草の知識は、不意に受けた毒のダメージを瞬時に回復させた。
ソロでの探索は、パーティーで動くよりも危険が伴うが、自分のペースで進めることができるため、カインの思考は研ぎ澄まされていった。
奥へ奥へと進んでいくうちに、カインはふと、宿屋でのリサとの会話を思い出した。
「坊や、そろそろ新しいメニューも考えておかないとねぇ。今度は、『千里眼の蕾』と『剛力茸』を組み合わせた料理を開発してみるのはどうだろう?きっと、もっとたくさんの冒険者さんたちの役に立つはずだよ」
リサの優しい笑顔が脳裏に浮かび、カインの心に温かい光が灯った。そうだ、ダンジョン攻略も重要だが、リサとの約束も果たさなければ。彼の修行は、復讐のためだけではない。大切な人々の笑顔を守るためでもあるのだ。
「…今日はこの辺にしておこう」
カインは探索を切り上げる決断をした。ダンジョン攻略は、いつでも再開できる。しかし、リサとの約束は、すぐにでも果たしたかった。
彼は、来た道を戻る。これまでの経験から、カインは一度通った道であれば、地図がなくても完璧に再現できた。しかし、今回はリサとの料理開発に集中するため、ダンジョンの記憶を頭の中に残しておくことは避けたかった。
「…そうだ、紙に書いておこう」
カインは、懐から手帳とペンを取り出した。彼は、複雑なダンジョンの構造を、まるで鳥瞰図のように詳細に描き始めた。道が枝分かれする場所、モンスターの出現パターン、罠の種類と設置場所、そして、薬草の生息地。全てが彼の頭の中に完璧に残っていた。彼はそれを、丁寧に、そして正確に紙に落とし込んでいった。
地図の出来栄えは、カイン自身も驚くほどだった。彼は、自分の持つ才能が、剣術や罠師の知識だけでなく、空間把握能力にも長けていることを改めて知った。彼は、この地図を頼りに、いつでもダンジョンを再開できるという安心感を胸に、ダンジョンを後にした。
数日後、リサとの料理開発を終え、再び【霧の回廊】へと向かったカインは、ダンジョンの入り口で、見慣れたパーティーと遭遇した。Dランクパーティー「疾風の爪」…ではなく、かつて共に【嘆きの岩窟】を攻略した、女剣士レジーナ率いるパーティーだった。
「あら、カインじゃない!久しぶりね!」
レジーナは、カインを見つけると嬉しそうに声をかけてきた。彼女の隣にいる仲間たちも、カインを懐かしそうに見つめている。以前の「疾風の爪」との再会とは違い、彼らはカインのことをしっかりと覚えてくれていた。
「お久しぶりです、レジーナさん。皆さん、お変わりないようで何よりです」
カインは、再びパーティーメンバーに会えたこと、そして彼らが自分を覚えていてくれたことに、心の底から安堵を感じていた。その時、レジーナがカインの手元にある紙に目を留めた。
「…それ、もしかして、このダンジョンの地図?」
レジーナが驚いたように声を上げた。カインは、少し恥ずかしそうに頷いた。
「はい。次回、また来るときのために、自分で書いてみました」
レジーナは、カインから地図を受け取ると、その精巧な出来栄えに驚愕した。
「な、何これ!?こんなに詳細な地図、見たことないわ!モンスターの種類や罠の場所まで書いてあるなんて…!これがあれば、このダンジョンも攻略がぐっと楽になる!」
レジーナの言葉に、他のパーティーメンバーも地図を覗き込み、その出来栄えに感嘆の声を上げた。カインの地図は、冒険者たちが欲しがるような、正確で実用的なものだった。
「カインさん、お願いがあるんだけど…もしよければ、私たちと一緒に探索を進めてくれないか?あなたの罠の知識とこの地図があれば、きっと最奥部までたどり着ける!」
レジーナの誘いに、カインは再び迷った。しかし、今回は前回とは違った。彼らは、カインのことを忘れていない。カインは、彼らと一緒なら、自分の『時間遡行』という秘密を抱えたままでも、安心して戦えるかもしれないと思った。
「…分かりました。ですが、俺は罠の解除と索敵、そして敵の弱点を見抜くことに専念させてください。」
カインの言葉に、レジーナたちは満面の笑みを浮かべた。ダンジョンを進んでいくと、カインの地図はパーティーの頼もしい道標となった。迷うことなく、罠を回避し、魔物を効率的に討伐していく。そして、休憩時間に、レジーナがカインに一つの提案を持ちかけた。
「ねぇ、カイン。この地図、本当にすごいわ。これ、もしかして、売れるんじゃないかしら?」
レジーナの言葉に、カインは驚いた。
「え?売る?」
「そうよ!こんなに完璧な地図があれば、きっと他の冒険者たちも欲しがるわ。特に、命がけでダンジョンに挑む初心者たちにとっては、これほど心強いものはない。あなたが作った薬膳料理みたいに、冒険者たちの命を救う希望になるかもしれないわ!」
レジーナの言葉は、カインの心を強く揺さぶった。そうだ、この地図があれば、多くの冒険者たちが無駄な命を落とさずに済むかもしれない。そして、それが【悪夢】に立ち向かうための資金にもなる。
「…分かりました。一度、宿に戻って、トムさんとリサさんに相談してみます。」
カインは、新たな希望を胸に、レジーナたちとダンジョン探索を再開した。そして、その胸には、『深淵の魔導書』がもたらす孤独と、新たな仲間たちとの温かい絆が、交錯していた。
《カインの現在の能力値 ~11を終えて~》
★ダンジョン探索によりステータスアップ
①名前 → カイン
②種族・年齢 →人間・16歳
③職業 →メイン・時を操る剣士
サブ・薬膳料理人、罠師、地図職人
④ギフト → 無し
⑤レベル 65
⑥HP | 1100/1100 | Cランク冒険者平均1000
⑦ MP | 0/0 | 〃平均500
⑧ 特殊魔力 | 900/900 | 〃平均400
⑨ 攻撃力 | 790 | 〃平均700
⑩ 防御力 | 580 | 〃平均600
⑪ 素早さ | 510 | 〃平均600
⑫ 精神力 | 760 | 〃平均400
⑬ 運 | 240 | 〃平均200
⑭ 特殊技能 | 時間遡行| 代償「犠牲の誓約」
⑮冒険者ランク C
【補足】
以下に、小説「深淵の魔導書と落ちこぼれの剣士~5秒を操る時間遡行の魔法で成り上がる~」に登場する名前のある人物をまとめました。
名前・職業・特徴
①カイン
職業→ 落ちこぼれの剣士、復讐の剣士、時を操る剣士、料理人見習い、薬膳料理人、罠師
特徴→神々からギフトを与えられなかった唯一の存在。故郷を【悪夢】に滅ぼされ、復讐を誓う。村の禁域で「深淵の魔導書」を見つけ、5秒の時間遡行という魔法を習得する。その代償として記憶の一部を失う。宿屋の手伝いを通じて料理や罠の技術も身につけ、冒険者として成長していく。
②トム
職業→宿屋「木漏れ日の宿」の宿主
特徴→寡黙だが温かい心を持つ。妻のリサと共に宿屋を営み、カインを温かく見守る。カインに経営のノウハウを教える。
③リサ
職業→宿屋「木漏れ日の宿」の宿主の妻
特徴→いつも笑顔を絶やさない優しい女性。カインに料理の知識や調理法を教え、共に薬膳料理を開発する。
④ミリア
職業→冒険者ギルドの受付嬢
特徴→ギルドに訪れる冒険者たちに対応する。カインの成長を驚きと共に見守る。
⑤バルド
職業→鍛冶師
特徴→頑固一徹だが、腕は確か。カインの復讐への覚悟を感じ取り、彼のために最高の短剣と防具を贈る。
⑥ガゼル
職業→ 冒険者(Dランクパーティー「疾風の爪」のリーダー)
特徴→斧使い。屈強な体躯を持つ。カインの料理のファン。カインを弟のように可愛がっていたが、カインの魔法の代償により、彼の記憶を失う。
⑦リニア
職業→冒険者(Dランクパーティー「疾風の爪」の魔法使い)
特徴→エルフ族。怜悧な眼差しを持つ。ガゼルと同様、カインの記憶を失ってしまう。
⑧レオン
職業→冒険者(Dランクパーティー「疾風の爪」の弓使い)
特徴→獣人族。常に冷静沈着。ガゼルやリニアと同じく、カインの記憶を失う。
⑨ジル
職業→精肉屋の店主、罠師
特徴→ 無愛想だが、腕利きの元冒険者。カインの熱意に負け、彼に罠の技術と心構えを教える。
⑩レジーナ
職業→冒険者(女剣士、パーティーリーダー)
特徴→ 嘆きの迷宮でカインと出会ったパーティーのリーダー。カインの知識と能力に感銘を受け、彼をパーティーに誘う。
⑪ミサキ
職業→冒険者(Sランクパーティー「暁」のメンバー)
特徴→ 詳細は不明。カインが知る【悪夢】の特徴(黒いペンダント)と一致するアクセサリーを身につけている。彼女もまた【悪夢】の唯一の生き残りだという噂がある。




