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エピソード17 前世の事(2)

 数日後

彼女のイジメはピタリと止んだ


 とても幸せだった

イジメの苦痛が無くなったからだろう

 だが一度傷付いた心は戻らない

未だに彼らに恐怖を覚えるし苦手だ

 けれど(せつ)に出会ってからは

雪に相談できるようになって

 少しだけ気持ちが楽に成った気がした

だって親にも相談できなかったんだから

 気付けば彼は私の心の支えと成っていた


 そう……私達は互いに親友と呼べる仲だった

ずっとあの日のままで良かったのに……

 なのに……


 高校卒業間近にして彼は私の前から姿を消した

 交通事故だった……


 通学中にトラックに轢かれてしまったそうだ

 運転手は飲酒し居眠り運転手していたらしい


 余りに突然の出来事だったので

私は悲しみを隠しきれなかった


 生前彼は私宛に手紙を書いていたらしかった

どうやら卒業式の日に渡す予定だったようだ

 手紙にはこう記してあった


 花絵(かえ)

 もうこんな時期がやって来てしまいましたね

僕と君が初めて出会った時

君はイジメにあっていましたね

 でも今はだいぶ落ち着いたのでは無いでしょうか?

 実は……

 僕はイジメ戦う君の姿が大好きでした

 どんな理不尽な事でも負けずに戦う君が格好良くて大好きです

 でも笑顔で幸せそうにしている

君のほうがもっとも~っと大好きです!

 もし僕で良ければ付き合って頂けないでしょうか?

 良い返事を期待しています



 ……途端に涙が零れた

 この手紙の返事をする前に

彼は居なくなってしまった

 私も好きだった……

大好きだった……

 その言葉を彼に直接伝えたかった

 もう叶わない事に対しての虚しさを胸に

その日は眠った


 ……その日が人生の中で一番と言って良いほど

辛く悲しい思い出だった


 …………そう

何か知っている……

 これは……私の前世の記憶

 その後ブラック企業に15年勤めて過労死

結局報われなかった人生

 これはルミナスとして生まれる前の記憶


 ……間違いない


 久しく忘れていたあの日の悪夢(思い出)


 だが何故今更こんなこと思い出して居るんだろう?

 たまたま記憶がフラッシュバックしているだけ?

 其れともただの記憶?

 はたまたただの夢?


 雪について私が何か感じているのだろうか?


 ……確かに私は雪が好きだった

けれど其れは過去の事に過ぎない……

 過ぎない筈なのに……

何だか親近感を覚える

 見た目と言うか温かさ……

 誰かに似ているような

誰かと言うかルークに似ているような?

 何だかそんな気がする

 きっと勇者のような優しさのせいだな!

そう思い深くは考えなかった


 するといきなり私は目が覚めた

隣の部屋から唸り声が聞こえたためである

 丁度ルークの部屋だ


(どうしたんだろう?)


 私は急いでルークの部屋へ向かった


 部屋に入ると眠りに就くルークの姿が目に入った

 悪夢でも見ているのか(うな)されていた

 汗もかいている


(大丈夫かな?)


 私はルークが起きるまで傍に居ようと思った

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