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6時間目、聖女の手

すみません、なかなか進まなくて…。

取りあえず一旦ここで切ります。


次はここまで間開けないように頑張ります…!


…リーンハルトと出会ってから1週間が経った。


本来ならとっくに領地に戻っている予定だったが、未だに王都にいる。

毎日のように王宮のリーンハルトの元に通い、魔術の使い方を教わっている。


今は翠と橙の力を高めるべく訓練中だ。


この橙は、日本むこうで言うところの『緑の手』である。魔力ちからを満たした手で触れる事で成長を促進させたり反対に枯らしたり、また、季節を無視して咲かせたり実らせたり…などという芸当も出来る。

成長を弄るのはある意味片手間で出来るが、季節を無視するのは流石に力が要るようで、試してみたらぶっ倒れたのは良い思い出である。(遠い目)


尚、実験と称して手ずから魔力で作り上げた水に橙の力を溶かし込み、リーンハルトの部屋にあった観葉植物の鉢植えに与えてみたところ、葉が生き生きと艶めいただけでなく、美味しい実まで付けてしまったので即バレして呆れられたりもしたのだが。

…ちなみに普通の水には上手く溶けなかったし、代わりに、魔力で作った水に翠の力を溶かし込んで治癒ポーションのように出来ないか試みてみたが、それは上手くいかなかった。


…ので、治癒ポーション作成に用いられるデュクア草の種を買って来て、リーンハルトに土魔法で広めのプランターのようなものを作ってもらい、蒔いて、橙の力を溶かし込んだ水をやってみたのだが、何と、収穫まで1週間かかるものが翌日には収穫出来てしまった。

しかも、王宮の薬師が目を瞠るほどの質の良さだという。


薬草畑に是非…!と泣き付かれたが、はっきり言わせて貰えば無理に決まっている。

人間が撒く水なんて、たかが知れているのだから。


それでも、魔物退治に出向かねばならない騎士団や魔術師団の為に良質な治癒薬や魔力回復薬は必須…と思ったから、同じようなプランターもどきをもう3つ作ってもらい、2つにデュクア草を、2つに魔力回復薬の原料となるアルデュ草を蒔いて、リーンハルトのところに通う間、育てる事にした。


橙の力を使う訓練にもなるから丁度良い…とも思ったし。






「そろそろ、魔力も馴染んで来た頃合いだろう。聖女の手の訓練を始めるか」


3日後突然そう言われ、身体を強張らせた。



「これには2つの魔力を混ぜ合わせる必要がある。まず、片手に翠、反対に橙を満たせ。…出来たか。では、その手を重ねて魔力を融合させるイメージを持て」


…練習していて思ったのは、偏に魔法はイメージに左右されるという事。

願うだけでも出来るし、それっぽい詠唱を考えても出来る。厨二病もどきな怪しいやつとか。


ただ、我ながら不思議なのが、イメージが肝なのは分かるのだが…何故ファ○ガよりメラ○ーマと唱えた方が威力が上なのだろうか…?

あの2大ゲーム、弟たちがプレイしてるの、後ろで眺めてただけなんだけど。

…あ、パ○プ○テ!…って唱えたらどうなるのかな。

などと、莫迦げた事を徒然に考えつつ、せっせと練習に勤しむ。


双の手それぞれに指示通り力を満たすとその手を重ねて、癒しのイメージを込めた。


ほわりと温かくなる。


「成功していれば、これがマーブルに染まる」


差し出されたのは魔力測定に使った水晶玉より2回りほど大きなもの。


怖々と手を置くと、綺麗な翠と橙に染まった。


…あ、双の手それぞれ…じゃなくて掌で魔力、混ぜられないかしら。

思いついて試してみる。


橙をまず双の手に通し、両手に魔力ちからが満ちた事を確認してから、それを維持したまま、意識せずに魔力を通す。

…うん、翠が並行して走っている感じがちゃんとする。


ー双方の手がほわりと温かくなった。





今度は水晶玉を両手で包み込む。

掌から綺麗なマーブル模様が拡がっていく。


先刻手を重ねた時はがっつりと色が拡がったけど、今はまるで弟たちの夏休みの工作のマーブリングみたいに繊細な感じがする。



リーンハルトは見たものが信じられず、持っていた書類を巻き散らした。


彼奴(ルナイリス)は何をやっている!!


「おい」


彼女を教え始めてから何度目だろう、この、どうしようも無い無力感は。



感性が豊かで想像力が高いのだろう。

斜め上の方向に突き抜けていってくれる。



さて、これをどうコントロールすれば良いのやら。


しでかした事の説明を受け気が遠くなりつつ、好奇心で自分でも試してみる。

少しコントロールに集中が要るが、わりと容易く成功し、ー掌に宿る魔力ちからの量に瞠目した。

…この手法はかなりの威力アップが見込めそうだ。新たな訓練の一環として組み込む事にしよう。


徒然に考えつつ、バラした書類をかき集める。


次の訓練の内容を脳裏でまとめていた時だった。





「ルナイリス嬢はいるか?!」


トリスタンが血相を変えて飛び込んで来た。





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