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つるぎの鬼神  作者: 尊徳
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1話

「ここはどこだ?」

「うぅ頭が、痛い、それに体も」

目が覚めて、最初に見た光景は森のなかだった。

「ここはどこだ?まさか異世界なのか?」

「なに寝惚けたこといってるの?まったく」

そう、謎の少女が話しかけてきた

「きみはだれだ?」

そう言うと頭をかるくたたかれてしまった。

「まったく、現実を見なさい。あなたは戦いに敗れて気絶したのよ」

そうだった、俺は親友のグラムと幼なじみのミリーをつれて森にきた。そして剣の訓練をしていた。

「大丈夫か?クーガ、怪我は?」

「現実を受け入れたくないほどこてんぱんにやられたよ」

俺達は、毎日のように訓練をしていたそして、いつも道理に圧倒されてしまった。

「正直、勝てるはずがないのによくやるよ」

「まったくね、けど怪我をなおすのがうまくなったから、私は感謝しているけど」

ミリーはそういっていつものように、癒やしの魔法を俺にかけてくれた。

「けど、才能のない俺が生きるには、とにかくなにかしないと」


この世界には、ギフトと呼ばれる才能が生まれたときに与えられる。通常一般人で2つ、天才で3つ、そして偉人で4つの才能が手に入る。才能には種類がある、1番目の才能は属性、火・水・地・風などの属性で中には癒やし、無、全などもある。

2番目の才能は性質、剣や弓、絵や魔法などの才能が与えられる。

才能が2つあるのは両親から1つずつあたえられたものといわれている。

そして3番目の才能は本人の資質に関係する。たとえば、2番目の才能が絵だとして3番目の才能は芸術家、設計関係などの職業適性みたいなものだったりする。

また、英雄や魔女、聖女や剣聖などといったすごそうな才能もある。

4番目にある才能は神が与えた物といわれており、ほぼ未知である。噂では、死んだ人間を復活させたり、一定の年齢から老いることがなくなったりするらしい。

そんな世界で俺は才能が一つしかないのだ、まったく困ったもんだ。

二番目の才能、魔のみがある。しかし属性がなく実際に魔法をつかうことができない。

才能が0の人間は存在しないらしい。才能は脳と心臓に宿るといわれており、才能がなければ生きられないらしい。そんな世界でなぜか1つしか才能がない、しかも魔法ではなく魔の才能がある、俺は人となにか別の生き物が混じっていると、噂されていた。


「安心して、私があなたのお父さんの病院を継いであげる、なんせ癒やしの才能があるし」

ミリーはそういって笑ったがグラムは

「せめて、来年からいく兵士養成学校ではいじめられない程度に強くなろうぜ」

といって訓練用の剣を手渡してきた。

「グラムが守ってあげてよ、3つも才能があるんだから」

グラムには3つの才能があった、1つは光2つは剣3つは英雄

「ミリーは2つだが3番目の才能があるだろ」

ミリーは1つは癒やし2つは魔女であり属性の才能はなかったらしい本当かは不明だが、俺も属性がないから同じか

「わたしは、戦いの才能はないから養成学校で助けるのは無理、だけど卒業後ずっと助けてあげるからいいのよ」

「わかったよ、できるだけ助けるけどさ、ミリーはなんでそんなにもクーガを助けようとする?」

「だってかわいそうじゃない、あんなにすごい両親から、才能1つのクーガが生まれるなんて、きっと私たちが助けるためにこの町に生まれて友達になったんだわ」

「だからって、一生面倒見る気か?おれはそこまではつきあえないぜ親友」

「俺だってそこまでされても困る、いつか才能を探す旅に出たいしね」

「なにいってるのよ、そんな夢みたいなこと言ってないで現実をみて、私がついてるから、まあ今はまだそのときじゃないか、もう少し大人になれば見えてくるわ、私のありがたみとやさしさがね」

「そうか、んじゃはやく大人になれるよう努力するよ」

そういっておれはグラムと訓練を再開した。


「ただいま」


訓練後、家に帰ると母が夕飯を作っていた。

「おかえり、今日はなにしてたの?」

「いつも通り訓練さ、来年学校で活躍するために」


話していると父親が帰宅した。

「ただいま」

「おかえり、父さん」


父親はこの町で医者をしている、母親は専業主婦であり特に仕事はしていない。

「今日も剣の訓練か、才能もないのによくやるな、がんばれ」

「なにいってるのよ、才能がなくても国一番くらいにはなれるわよ、なにせ私の息子なんだから」

「たしかに、だが僕の息子なんだからもっと勉強も頑張ってほしいな」

「わかってるよ、俺にだって魔法の才能があるんだから、それを活かす方法を考えないとな」

「前向きだな、まあ才能なんてない方が幸せだ。父さんも才能がなかったら、医者なんかにならず、冒険者にでもなって自由に生きてたさ。いつか才能がないことに感謝するはずだ。」

「俺は来年には学校の寮に入るし、少しでも強くなりたくてあせってるんだ、別に才能がすべてじゃないのはわかってるさ」


俺は両親との話をおえて自分の部屋に戻り寝た。

才能のない人間でも一応はどの職業にも就けるし生活も可能だ、ただほとんどの人間は2つの才能があるので自分の目指す方向がわかるのだ、それに比べて俺はどうなりたいのかわからない。

そう考えて今日が終わった。


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