表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/13

俺、今は会えない親友を想う

別視点の話が入ってしまいました。


今回は主人公視点です。


俺と教室の続きです。



やっと放課後になった、最近の学校の楽しみはユイが作ってくれたお弁当に全振りしてる。


前までは一緒に食べてたのに、1年の6月あたりから、別々になっている。


なんで?


ともあれ、やっと放課後になったんだ。

この開放感は半端ない。


学校の近くに本屋がある。

早く本屋に行きたい。



どんな本を買うのかと言うと、

もちろんエロ本......ではなく

ライトノベルである。


ライトノベルを買ってたら

「オタクじゃん〜キャハハ」

とか言われるじゃねーか、と思うかもしれないが

俺はもうそんな段階にはいない。

よって、気にする必要はない。家で読むだけだし


そもそもカースト上位勢はあまり本屋に来ないから鉢合わせることはない。


今日も

クラスのみんなでカラオケいこーぜぇぇ〜 うぇーい、とか言ってたし


クラスのみんなとか言って俺は誘われてないけどな。


別に羨ましくはないからな?


俺にもちゃんと友達はいたし、親友もいる。

中学の頃の。

今でもトークアプリでやり取りしてるし。


強がってないからな?


そんな誰に言い訳しているのかわからないが、

変な妄想をしていると、本屋に着いた。


目的の本を探していると、すぐに見つけたが、

その本の近くに、別の気になる本があった。

しかもラッピングなどはされていない。


......これはっっっ立ち読みができるっっっ


とか思いながら、こんなこと考えてるから友達がいねーのかな。

とか考えてしまい泣きたくなる。


しっかりと本は読むけどね。


結構時間が経ってしまった。

時刻は6時半そろそろ帰るかと思い、会計を済ませ、外に出る。


駅の方に向かっていると、4人組のガラの悪い兄ちゃんに絡まれている人がいた。


気弱そうなぽっちゃり体型の男子だ。


不良4人組を、

それぞれ、A、B、C、Dとする。


A「おい、にいちゃんぶつかったんだけどぉ?

これ肩イッてるかも知んねーなぁ?」


B「とりあえず財布の金だしなぁ?」


C「そうだ! そうだ!」


D「こっち来いや」


などと言うような声が聞こえてくる。


A「財布持ってんだろ?ぶつかってしまって謝罪をする気があるなら出せや」


B「早くしろよ?こっちだっていそがしーんだ」


C「そうだ!そうだ!」


D「.......」


気弱そうな男子は、見逃してもらえないものかと、ごめんなさいとスイマセンと謝罪しているようだ。


周りに人はいない、このままだとボコボコにされてしまうかもしれない。


関わりたくないので、通り過ぎようとすると。


(おい、それでいいのかよ。

俺はハルトをそんな薄情な奴に育てた覚えはないぜ?)


どこからともなく、今は会えない親友の声がしたような気がした。


(俺はお前に育てられた覚えはねーよ)


でも、ここでスルーしてしまったら我が親友に顔向けできないかもなぁ


.........やっぱり警察かな


そう思い警察を呼ぼうとしたら、


D「おいおい、さっきから何みてんだ?」


C「そうだそうだ!」


ん?


ハルトは自分の行動が頭から抜けていた。

もう少し考えていれば絡まれることはなかったかもしれない。


ハルトは、カツアゲ現場を、通り過ぎようとして、親友の声が聞こえたような気がしたため、

不良グループの方をガン見して立ち止まっていた。

これは絡まれる。

むしろこれで絡まなかったら、不良失格だろう。


そしてあれよあれよと言う間にハルトもカツアゲのターゲットにされてしまった。


ど、どうしよう。


不良グループが何が言っているが、

どうやって切りぬけようかと思っていると。



D「さっさとしろよ!」

と言いながら拳を振り上げた。


しかもこの拳の位置、距離、角度から考えると、


俺の顔を狙ってるとみた。


顔に当たったらメガネのフレームが割れる。

...


......


............


メガネのフレームを割ろうとしてんじゃねぇ!!




数十秒後

4人の不良が倒れている。


メガネのレンズはいいけど、フレームを割ろうとするのはゆるさねぇよ


と、ハルトは呟く。


ハルトはメガネを外し薄暗い空を見上げ

今は会えない親友、


プロ野球選手を目指し、甲子園に行くために野球の強豪校に進学した親友を思い浮かべて思う。


親友の名前は 原 大介(はら だいすけ)


だいちゃんと呼んでいる。


以下親友(だいちゃん)との心の中での会話


「だいちゃん、おれぇ最低な奴にならずに済んだかな? メガネも守ったし。

殴っちゃったけど。」


「ヘヘっ さすが俺の親友だぜ!

ただ、う〜ん......殴るのは......この場合どうなんだろうな? わからん」


「だ、だいちゃん!? 待って!?

野球頑張って!!」


以上親友との会話終わり。


ダイちゃんの他にも


姫氏島 美麗(きしじまみれい)


成瀬 伊織(なるせいおり)

の2人は今でもトークアプリで頻繁にやりとりしている。

幼稚園から中学校まで一緒だった。


俺たちの友情は永遠だ! と姫氏島が言っていた。



ハルトがつけているメガネは、正確にはメガネのフレームは、ハルトの親友であるダイちゃんが

誕生日にプレゼントしたものである。


やっぱり空手やっててよかったな。

イオリに誘われて小2の時に初めて、

茶帯までいった。(だいたい上から3番目)


しかし、俺はやばいかもしれない。

朝のユイに対するセクハラのような発言。

今の暴力。

そして友達がいない


俺はやばいかもしれない



そんなことを思っていると、電車の時間になってしまう。

ハルトは急ぎ、駅に向かう。

背中にパトカーの音を受けながら...


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ