俺と教室
学校に着いた...
着いてしまったか…
「それじゃあまた放課後に」
「あ、今日の放課後は本屋に寄るから
待ってなくて大丈夫。」
「わかったわ」
俺はユイとは違うクラスなので別々の教室に行く。
一ヶ月前に2年に進級し、今は5月。
テスト2週間くらい前の時期。
教室に入っても誰からも挨拶されない。
これが俺の日常である。
「クスクス。」 「今日も一人かよ。」
「おい、まんまりでかい声で言うなよ、聞こえちまったらかわいそうだろ?」
陰口が聞こえてくる。
聞こえているから陰口では無く悪口だな。
ハルトの見た目は、
前髪は長く、目が隠れていて、メガネをかけている。
体型は細く、ヒョロイ。
黒髪地味系男子。
なぜ友達がいないのか、ハルトは1年のとき友達作りに失敗したと思っている。
が、実際は容姿端麗な幼馴染が近くにいたからである。
ハルトの幼馴染であるユイは入学して1ヶ月でかなりの数の男子に告白された。
そして全員玉砕した。
学年カースト上位のチャラい奴も、スポーツができるナイスガイも、全員玉砕した。
男子の憧れであるユイ、
そんなユイと一緒にいる地味なアイツはなんなんだ?という嫉妬や、ねたみから彼を無視するという行為が定着してしまった。
そしてこのクラスのカースト上位男子、チャラい峯岸
そして峯岸をよいしょする、イエスマン、薊や三森、
カースト上位女子、山前や、横井森などは
悪口を言ってくる。
きっつ...
俺は今日も空気として過ごす。
別に友達がいなくても大丈夫だし!
悲しくなんかないし!
強がってないし!
ぐすん。