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王都へ(女の子同伴)

「おおミーナ、来てくれたのか!」


どうやら彼女の名前らしい。というよりこの村長らしき人は知り合いなのか?と思ってたら察したらしく、説明してくれた。


「この子は私の息子夫婦の1人娘です。それにしても大きくなったなぁ。」


久しぶりに会ったらしく、孫の成長に感動しているようだ。


「ち、ちょっとおじいちゃん!あたしも会えて嬉しいけど今日はそのために来たんじゃないの!」


僕を見るときとは全く違う表情でおじいちゃんを見ている。まあ家族と名前も知らない人なので当たり前だけども。


「おじいちゃんから毎月仕入れてる食材を取りに行った人が戻らないから、ちょうど今日魔術学院から帰ってきてたあたしが様子を見にきたの」


「そうだったのか。じゃあ説明せんとな。」


そう言っておじいさんは説明し始めた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「本当にごめんなさい!」


彼女は頭を下げてきた。同じ年頃の女の子にこんなに謝罪させるのは心が痛くなる。


「そ、そんなに頭を下げないでくださいよ!」


「いえ、そういう訳にはいかないです!村に顔の知らない人がいたので警戒してしまって...まさか村を救ってもらった人だと思わなくて...」


最後の一言は少し傷付いたが自分でも頼りないと思うので仕方ないと納得した


「村を救っていただいて、本当にありがとうございます」


「いえ、僕も急に襲われて仕方なく戦っただけなので」


随分と大人びた女の子だ。しかもかわいいからかなりモテるんだろうな。


「ところで、この村にはどんなご用で?」


本来の目的を忘れていた。そういえば王都に行きたいんだった。


「えっと、王都に行く道を聞こうと思って立ち寄ったんです」


「じゃああたしが案内します。あたしも王都に帰るので一緒に行きましょう!」


それなら1人で行くよりも確実に着けそうだ。それにこの世界には魔法があるらしい。王都に向かってる間に魔法について聞いてみよう。


「ぜひお願いします」


そう言うと彼女はにっこり笑った。不覚にもかなりドキッとしてしまう。この笑顔にやられた人は一体何人いるんだろう?


「じゃあ早速行きましょう!」


そう言って村の入り口に走り出した。置いていかれないように僕も走ってついていく。


村の入り口に着くと彼女は振り向いて質問してきた。


「あの、お名前聞いてもいいですか?」


そういえばこっちのことは何も教えていなかったな。ついでに年も教えておこう


「碇山ワタルです。年は16才です」


彼女は少し不思議な顔をした。


「イ、イカリヤマワタルさん?この辺だとあまり聞かない名前ですね」


まあ、世界から違うから仕方ない。


「あたしはミーナ・シェイムって言います。年は同じ16才です。」


同い年だったのか。まあそんな感じはしてたけど。


「あの」


彼女は少し上目遣いで質問してきた。


「敬語、やめてもいいですか?」


こ、この表情...断れない。


「うん、いいよ。」


「ありがとう!」


またミーナはにっこり笑った。この笑顔の破壊力はヤバい。


「それじゃあ行こっか」


そう言うとミーナは目を閉じた。すると背中から水色の透けた蝶の羽が出現した。これが魔法というやつか。


「ワタル、飛行魔法使えるの?」


ミーナが聞いてきたので箒を召喚してみせた。すると驚いた顔を浮かべる。


「あなたって召喚師なの!?」


か、顔が近い!声には出さなかったが心の中で叫んだ。女の子にこんな近距離で話しかけられたのは初めてだ。


「よ、よくわかんないけど多分そうだと思う。」


思わず噛んでしまった。そりゃそうだ、この状況で噛まない男子高校生の方が少ないだろう。


「と、とりあえず王都に向かいながら話しましょう。」


「うん、わかった」


そう言って僕は箒にまたがると、ミーナと一緒に王都の方角に向かって飛んだ。












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