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私はレティ  作者: 喜多蔵子
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8  転入生と不愉快な噂

短くてごめんなさい。

 今まで学園は天国だった。かってはミニ社交場の魔窟と聞いていたが、実際は第二殿下の影響で多少小競り合いと言う名の婚約者候補レースみたいなのはあったが、基本穏やかに安らかに過ごしてきた。

 今は違う。

曰く、「メアリー嬢が某令息と手を繋いでいました。」

曰く、「メアリー嬢が婚約者付きの某令息から贈り物をもらっていました。」

曰く、「メアリー嬢が某令息と二人だけで食事していました。」

曰く、「メアリー嬢が婚約者付きの某令息と中庭で抱き合っていました。」

 毎日毎日、何か起こる。

 あの日々よ戻ってこい。

 その内、とうとう学園人気四天王と言われるストール伯爵令息レナード様(父は宰相補佐。本人も官吏へ進みたいと思っているらしい。婚約者付きで現在特進科二年生)と二人っきりで図書室で何か話しているっていう噂が流れ出した。

 また少し過ぎると今度は学園人気四天王の一人ロード侯爵令息ルドルフ様(色男。婚約者は同じクラスのエリノア様。現在特進科三年生)と中庭で手を繋いで笑いながら話していた。

 最後に学園人気四天王の一人ディアス侯爵令息ギルバード様(父は王立騎士団所属の騎士。本人も王立騎士団に入りたいと思っているらしい。婚約者付きで現在騎士科三年生)と学校の外で二人だけで逢瀬を楽しんだ。とかとかとか。

 学園人気四天王最後の砦第二殿下との噂話は流れていない。でも、考えて見よう。人気者の三人と仲良くお近づきになった令嬢を誰が許すだろうか。いや、許すまい。一般科、騎士科、特進科所属の令嬢すべてがメアリー嬢の敵になった瞬間だった。

 

 あの幸せの日々よ戻ってこい。



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