26 終わりにしましょう。そうしましょう。
諦めきれないレナード様、ギルバート様、信者の皆様は(ルドルフ様はハンカチの件ですでに脱落)、今まであった事件を並べたてました。
「転入当日にクラスの女子全員がメアリーを無視した」
当時、クラスの女子全員を最初に無視したのはメアリー嬢。
嘘だと思うならクラス全員に確認をとれ。
「裏庭に呼び出されて罵倒された」
レティシア嬢は男女交際のルールについて説明しただけ。
証人は、サロンで待機していたユリア先生(マナー教員、王妹殿下)
ロウィーナ先生(騎士科教員、ハイライト辺境伯令嬢)
エセルバート先生(騎士科教員、元王立騎士団所属)
ヴィンセント先生(歴史学教員、グローリア公爵令息)
「オノリア嬢がメアリーをわざと転けさせて恥をかかせた」
当時オノリア嬢がいた場所はメアリー嬢より4メートル程手前で不可能。
オノリア嬢の足もそんなに長くない。
証人は、クラスの女子三名、特進科の女子三名
「移動教室についてわざと教えなかった。その為遅刻した」
マナー講座については、前の授業の最後に説明がある。
聞いてないなら寝てたんだろう。
また通常の案内は教室の壁に通知書が張られる。
「お茶会の授業中にメアリーのマナーが出来ていないと悪口を言った」
習得できていないマナーについて注意をするのはユリア先生のみ。
また、授業中に悪口を言ったら私達のほうがユリア先生に叱られる。
ちなみにマナーが出来ないは悪口ではなく事実。
「メアリーのノートを破った」
当時クラスの女子全員が一緒に移動してマナー教室へ行った
→その後クラスの男子も中庭に一緒に移動
→(犯行?)(メアリー嬢が教室に戻る)
→クラスの男子が全員一緒に中庭から戻る
→信者がメアリー嬢の元へ行く
→クラスの女子全員が一緒に戻る
結論としてメアリー嬢以外のクラス全員不可能。
エリノア嬢の犯行など持ってのほか。
「再度裏庭に呼び出されて罵倒された」
エリノア嬢は男女交際のルールを再確認しただけ。
また悪意の噂を流した理由の追及。
証人は、サロンで待機中のエセルバート先生、ヴィンセント先生、
理事長(元国王陛下)
あ、信者全員撃沈。
「図書館で被害者なのに嘘の証言により停学させられた」
証人は、図書館の二階席にいた理事長。
つまり理事長が嘘の証言をした証人と言うことですね。
あ、レナード様が倒れた。
「メアリーを誰もお茶会に呼んでくれない」
そもそも女子全員を無視した人間を誰がすき好んで自分のお茶会に招く。
むしろそんな奇特な人間がいるなら教えてくれ。
ましてやマナーが出来ていないのは授業でわかっている。
お茶会に招待して、自分が主催者として恥をかきたくない。
常識だ。
「お茶会でわざと飲み物をこぼされて服を汚された」
誰もお茶会に呼んでくれないと言っていませんでしたか。
いつ、誰の主催のお茶会で起こったか言えるものなら言ってみろ。
ギルバート様、最後まで頑張りましたが、頭大丈夫ですか?脳筋なのに無理しちゃ駄目。
終わりました。見事な返しでした。今食堂にいるすべての人間はアンジェ様に惚れたと思います。私も惚れました。どこまでもついて行きます。
レナード様、ルドルフ様、ギルバート様、信者の皆様、終わりです。
いろいろ、大変ですがこれからの人生頑張って下さい。
当然です。証人が凄すぎます。反抗したらむしろ貴殿方のご実家に何か起こるかも知れませんものね。
殿下、クリス様、ちゃんと聞いていますか?そしてこの状況のなかで食後のデザートを注文しないで下さい。
「みんな待って、私の為にそんなことしないで。」
「「「「「え!」」」」」(食堂全員)
誰が来たでしょう。




