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私はレティ  作者: 喜多蔵子
11/29

11  注意したあと

 私はメアリー嬢の走り去ったのを確認したあと、後ろを振り向きサロンに向かって言いました。「私、醜いですか?モテナイですか?毎日鏡見てますが、美しくもないですが、平々凡々な顔だと思っていましたが、醜くはないと思っていたのですが。一応、平々凡々だと····どこにでもある地味な顔だと··········」

 悲しい。悔しい。許すまじ、メアリー嬢。

 私は醜くない!平凡顔だ。



 サロンに隠れていたアンジェ様、ロウィーナ先生、そして当学園でマナーを師事している現国王陛下の妹君であるユリア先生、当学園で男性騎士科の指導員エセルバート先生(元王立騎士団所属のナイスミドルなおじ様)、当学園で歴史学の教員ヴィンセント先生(実はグローリア公爵令息で三男坊で30歳未婚)が姿を現した。

 アンジェ様は私を慰めてくれました。「レティは醜くない。可愛い。」そっと抱き締めて優しく背中をポンポンとたたいて。耳元で「可愛い。可愛い。」と言い続けてくれました。


 幸せ。


 ふっと我にかえって周りを見ると、メアリー嬢の話し方、マナーのなさにショックを受けたユリア先生が青白い顔で倒れていました。エセルバート先生とヴィンセント先生は『珍獣を見た』みたいな目をしながら楽しそうに「下町にいるよね。ああゆう子。」「いやいや、王宮にもいますよ。ウサギのような肉食獣。」話しています。笑っています。

 こら、そばでユリア先生が倒れているのに、何、楽しそうに談笑しているの。しかも、紅茶飲みだした。お菓子食べている。

 でも、ロウィーナ先生は、ユリア先生を看病をしつつ、私とアンジェ様に「彼女には近づかないこと。特にレティはクラスが一緒だから余計に気を付けて。常にクラスの女子できれば男子も含めた複数人と一緒に行動をすること。ああいう子は、嘘をついて回りの男子を味方にして、一方的に被害者ぶって相手を追い落とすタイプよ。」と警告してくださいました。



「あんな感じの女、騎士団にいるのよ。」

 最後の捨て台詞をロウィーナ先生からいただきました。王宮を守る近衛騎士団には王宮全体を守る男子のみ所属できる黒の騎士団と後宮という王族の家族が住む場所を守る女子のみ所属できる朱の騎士団がおります。魔窟王宮にいる騎士団の方も魔窟の生物なんですね。

 騎士科希望でなくてよかった。

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